
結婚を機に能代へ。
人と人をつなぐ取り組みを行っています。
[プロフィール]
佐藤香蓮(かれん)さん
『合同会社のしろ家守舎』でのコミュニティマネージャー
個人事業主 2020年開業
趣味は気軽なバーベキューと飼い猫と遊ぶこと。
能代市へ移住したきっかけと、現在のお仕事について教えて下さい。
移住前は秋田市でヨガインストラクターをしていて、結婚を機に能代市へ来ました。当初は秋田市との二拠点生活を考えていましたが、コロナ禍の真っ只中だったので断念。ヨガ教室を開くのも厳しい状況で、求人を探していたら能代市が地域おこし協力隊を募集していることを知ったんです。以前から地域関係の仕事にも興味があったので、「やってみよう」と思い応募。隊員になると同時に個人事業主として開業し、能代市から業務委託を受けて活動をスタートしました。
地域おこし協力隊では「中心市街地活性化」をテーマに取り組み、イベントの企画や運営のサポート、空き店舗の利活用などを担当しました。市役所の職員さんが一緒に挨拶回りをしてくれたり、地元の人に「こういう活動をしています」と伝えると詳しい人を紹介してくれたりと、いろんな人に助けられながら活動した3年間でした。
現在は協力隊の任期を終え、個人事業主としてさまざまな活動をしています。なかでもメインとなるのが、「合同会社のしろ家守舎」でのコミュニティマネージャーという仕事です。のしろ家守舎とは協力隊時代から関わりがありました。

合同会社のしろ家守舎は能代の街を元気にしていくことを目標とした会社です。
東北一のシャッター通りと言われるほどの寂しい通りになってしまった駅前からの商店街に子供から大人まで、様々な人が行き交う賑わいを作りたいと思い活動しています。
のしろ家守舎では、具体的にどんな活動をされているのでしょうか。
さまざまな取り組みがありますが、なかでも特徴的なのは「のしろ会議」です。これは地域の人たちの交流を目的としたもので、2年ほど前から始めました。その前から行われていた能代市主催の「まちづくりの学校」で、あるとき東京の豊島区で活動する「としま会議」の方がゲストでいらっしゃったんです。いろんなお話を伺って、これはぜひ能代市でもやってみたいと思い、のしろ家守舎の代表社員である湊哲一さんと実行委員を結成。2023年4月に初めて「のしろ会議」を開き、2025年2月には能代市と東京の2会場をオンラインで結び、多くの人にご参加いただきました。
「のしろ会議」は、能代市出身者やゆかりのある人、関心のある人などが誰でも参加できるイベントです。これをきっかけに高校生と70代の方との交流が生まれたり、ママさん同士のつながりができたりしています。なかには移住してきたママさんが「慣れない雪国の暮らしに気持ちが落ち込んでいたけれど、同じママさんでこんなに頑張っている人たちがいる。自分も頑張らなきゃ」と、新しい活動を始めた人もいます。そういった声を聞くとうれしいですし、大きなやりがいも感じています。

佐藤さんから見た、“能代ライフ”の魅力を教えてください!
秋田県は稲庭うどんが有名ですが、実は能代市には、昔から親しまれている「能代うどん」があります。平たい形状をした稲庭うどんに対して、能代うどんは細麺で喉越しとコシの良さが自慢。B級グルメなら秋田を代表する横手やきそばも絶品ですが、能代市では「豚ナンコツ」が名物です。豚の軟骨を細かく叩いて小さくし、塩とコショウをかけて焼いたもので、スーパーには冷凍の豚ナンコツも売っています。
ほかにも能代港で打ち上げられる大迫力の「能代の花火」や、七夕の季節に開かれる大型城郭灯籠「天空の不夜城」など、季節を彩るイベントが目白押し。移住して初めて知ることが多く、能代市にはおいしいものも素敵なイベントもたくさんあるのだと実感しています。
ただ北国である以上、冬の雪かきは大変です。私が住んでいるのは能代市の中でも山の方なので、雪が多く除雪機が必要なほど。それでも、地域の人たちに助けてもらいながら乗り切っています。
都会と違って家と家の間隔が広く、思い立ったら気軽にバーベキューができるのも大きな魅力です。今後はこうした自然豊かな暮らしを楽しみながら、やりたいことにどんどん挑戦していきたいと思っています。

『マルヒコビルヂング』は駅前にある旧酒屋「丸彦商店」をリノベーションした活動スペースで、2Fはレンタルオフィス・シェアオフィス・コワーキングスペースのCo-motomachi、1Fには自家焙煎の珈琲やランチメニュー・焼き菓子・ケーキなどを提供するカフェとこどもの遊び場cafe&asobiba4-6(instagram)など、能代の街を元気にする拠点が入っています。
マルヒコビルヂング/合同会社のしろ家守舎
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