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新卒一括採用のメリットについて|実施時の注意点と効率化について

新卒一括採用は、日本独自の制度であり、明治時代から行われている方式です。メリットとデメリットがあるため、双方の内容をふまえて採用活動の効率化がはかれるよう、きちんと理解する必要があります。今回の記事で、詳しく解説します。

新卒一括採用を行うメリットとは

新卒一括採用とは、大学などを卒業する一定数の学生を、毎年同じ時期に採用する方法のことです。この方法を行うメリットには、どのような点があげられるのでしょうか。

優秀な人材を他社より先に確保できる

大きなメリットといわれているのが、優秀な人材を確保できる点です。企業側は、一定の期間に多くの学生から応募を受け付けます。その中から優秀な学生を探し、採用につなげます。

他社と比べて採用時期が遅くなるほど、優秀な人材はほかに内定が決まってしまうでしょう。一括採用の場合、どの企業もほぼ同じ時期に採用活動をしているため、他社へ人材が流れる可能性が低くなるのです。

採用コストを削減できる

新卒一括採用では、期間を決めて一括で選考作業を行います。そのため、求人から内定までの期間を短縮でき、求人掲載から内定を出すまでにかかる費用や人件費を削減することが可能です。

採用コストは、内部コスト(社内の採用活動に対してかかるコスト)と、外部コスト(社会での採用活動にかかるコスト)に分けられます。内部コストは、人件費(面接官・採用担当者・電話対応など)、内定者への交通費・引っ越し費用・懇親会費用などのことです。これに対し、外部コストには、求人広告費、会社説明会を行う会場の使用料、会社案内の制作費などがあります。

教育コストが抑えられる

採用期間同様、教育期間も一括することができます。これにより、社会人経験がない新卒社員を一斉に教育できるため、教育にかかるコストや手間を減らせるのもメリットです。

学生側は、同期で入社する人数が多いため、仲間意識が生まれやすくなり、同時にライバルでもあることから、互いに励まし合って成長できるようになります。

新卒一括採用のデメリットと導入時の注意点

新卒一括採用は、これまで紹介したメリットがある反面、デメリットもあります。導入する際の注意点とあわせて紹介します。

新卒一括採用のデメリットと課題

新卒一括採用は、年に1度だけと限られているため、タイミングが合わないと学生が応募できなくなってしまいます。海外留学や、長期入院などさまざまな理由が考えられるでしょう。年間をとおして採用を行う「通年採用」を取り入れる企業も増えており、優秀な人材を確保しにくくなるおそれもあります。

また、景気の変動は年ごとで振り幅が異なるため、年によって応募者数や求人倍率、求人数などが大きく変わってきます。バブル期と氷河期で、就職のしやすさに大きな違いがあったのはそのためです。

さらに、応募者が多い分、一人ひとりとこまめにコミュニケーションをとることは困難です。社会経験のない新卒者が描いている企業のイメージと実情が異なっていても、採用段階で確認することはできません。

採用活動の時期が限られることは、費用面でのメリットがあると先述しましたが、その分業務に負担がかかるという課題もあります。人事担当者は、限られた期間内で業務を行わなければならず、負担の増加は避けられません。

新卒一括採用を導入する際の注意点

これまで紹介したデメリットを解消し、新卒一括採用制度を導入して効率の良い採用活動を行うには、どのような点に注意すべきなのでしょうか。

まず、応募者を集める段階で、学生に対して自社をきちんと理解してもらう必要があります。そのために、採用サイトやSNSを活用すると効果的です。新卒者は社会経験がないため、新卒者の目線に立ったPRをすると良いでしょう。どのような人材を求めているのか、ターゲットを絞ったうえで応募者を集めると、スムーズに母集団形成ができます。

また、応募者一人ひとりと意思疎通を図ることも大切です。新卒者は、不安や疑問があっても、解決できないまま選考に進んでしまうこともあります。入社後にミスマッチが起き、早期退職につながるのを防ぐため、できる限り応募の段階からこまめにコミュニケーションをとりたいものです。

厚生労働省の発表によると、高卒で新卒入社した人のおよそ4割、大卒で新卒入社した人のおよそ3割が、入社後3年以内に退職しているとのことです。入社前に少しでもミスマッチが減らせれば、この数値を下げることは可能なのではないでしょうか。

参考:
新規学卒就職者の離職状況(平成29年3月卒業者の状況)
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00003.html

近年、業務負担の軽減に向けて、採用管理ツールの導入を進める企業が増えています。ツールを選ぶには、応募者情報の管理および連絡対応が一元化できるものがおすすめです。

新卒一括採用を行うならTalentClipで業務負担を軽減しよう

これまで、経団連が定めていた就活ルールが政府主導に引き継がれ、ルールの内容も見直しが進められています。これを背景に、通年採用を導入する企業が増えるなど、採用活動が多様化しているのです。

多様化する採用市場を勝ち抜き、新卒一括採用をうまく活用して優秀な人材を迎え入れるには、適切な応募者管理が求められます。

そこで、採用活動を一元管理できるツール「Talent Clip」をぜひご検討ください。

Talent Clipには、採用ニーズと採用活動のタイミングを調整できる「タレントプール」という機能があります。応募者のデータが企業の資産となり、選考のプロセスや応募者情報を一括管理することが可能です。もちろん、応募者への連絡も管理できますので、一人ひとりと意思疎通を図りやすくなります。

求人募集のための採用サイト作成も、テンプレートを活用すると短時間で完成します。伝えたい魅力をテキストとして整理し、画像とともに挿入するだけで、最小限の手間で応募者確保へつなげられるのです。

 

まとめ

新卒一括採用は、今後の情勢で導入状況が変化していく可能性があります。新卒一括採用のメリットや注意点などをしっかりふまえ、自社に適しているかどうかを見極めることも大切です。導入の際には、業務負担軽減に向けて「Talent Clip」を検討いただければ幸いです。

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