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【文例あり】内定者へのメールのポイントやNG事項を紹介!

2023年2月28日

内定者へのフォローの有無が、内定承諾率アップや入社直前の辞退予防に大きく影響します。中でも内定者へ最初に送るメールは、会社への印象を左右する重要なステップです。

入社前は多くの内定者が不安を持っており、企業によるフォローが欠かせません。不安の解消が内定承諾率を上げることにつながります。

採用通知メールの送信から、すでに内定者へのフォローは始まっていると考えましょう。ここでは内定辞退を避けるためのポイントをおさえつつ、例文を紹介します。

おさえよう|内定者へメールを送る際のポイント

内定者へ送るメールは、ただ選考結果を伝えるためのものではありません。結果だけを送れば良いと、採用活動のフローのひとつと考えてしまっては、内定者の心を掴むことができずに内定辞退を招くでしょう。

この項目では、内定者へ送るメールの基本的なポイントについて解説します。

メールの基本を守る

メールを作成するときは、以下の基本を意識しましょう。

・気持ちを込める
・分かりやすく書く
・誤字脱字のないよう確認する
・メール全体の流れを理解したうえで作成する

メールは文章のみで用件を伝えるため、意識しなければ事務的で冷たい印象を与えかねません。担当者の気持ちを込めて、あたたかみのある文章で書きましょう。

明確で分かりやすい内容にまとめることも重要です。メール全体の基本的な流れを理解したうえで作成すると良いでしょう。

基本的な流れは、以下のとおりです。

・相手の名前
・担当者(送信者)の所属と名前
・挨拶
・選考への応募に対するお礼
・選考結果
・今後の必要な手続き
・不明点等への問い合わせ先
・締めのお礼

選考結果の部分は特に分かりやすく、即座に確認できるような書き方を心がけましょう。

また、内定者が「応募して良かった」と思えるような言葉(採用したい理由や今後のキャリアイメージなど)も添えると会社に親しみを持ってもらえます。

後半では、実際に上記のポイントをおさえた例文を紹介します。ぜひメール本文を作成するときの参考としてお役立てください。

一人ひとりに合った内容にする

宛名を変えただけのテンプレート通りの内容では、相手の印象に残る可能性は低くなります。応募者が複数の企業に並行して応募していると、特にマイナスイメージを抱くでしょう。

全体の流れは大きく変えずとも、個人に合わせたオンリーワンのメールを意識して作成することが重要です。内定者数が多いほど手間が生じますが、総応募者数と比較すれば一部に過ぎません。企業イメージを左右する重要なフローのため、手を抜かずにメールを作成するようにしましょう。

迅速な返信を心がける

近年は一部の大企業を除くと、多くが売り手市場といえます。業界によっては人材が集まりにくく、求職者側が会社を選んでいる状況です。

先に内定を出していても条件や印象が良い企業がほかに現れれば、自社のほうが切り捨てられる可能性があります。一人でも多くの内定者を留めるためには、ほかの会社へ流れてしまわないよう対応のこまかな部分に注意しなくてはなりません。

たとえば問い合わせや相談などメールを受け取ったときは、スピーディーな返信を心がけましょう。小さなことが大きな不安を生むこともあります。忙しいからと後回しにせず、即座に対応して内定者からの信頼を得るようにしましょう。

内定者の不安や悩みにしっかりと向き合う

内定者は、さまざまな部分に漠然とした不安を抱えています。新しい環境でうまくやっていけるだろうか、与えられた仕事は自分にできるものだろうか、と重圧を感じてしまう時期です。

企業側は、彼らの新生活に対する悩みへ真摯に向き合うことが求められます。相談窓口を設置したり、社員や採用担当者との交流の場を設けたりと、内定者が気軽に不安を相談できる機会を提供してはいかがでしょうか。

内定者の悩み・不安に適切なアドバイスやフォローをすることで、入社前と後のギャップを軽減できるメリットもあります。不安について相談できる環境があると安心できれば、早期離職するリスクを避けることにもつながります。

温度感に気を付ける

内定者をていねいにフォローすることは大切ですが、過剰なフォローは考え物です。たとえば、メールの頻度が多すぎるのは、内定者に負担をかけるおそれがあります。

内定者も決して暇ではありません。新卒なら、学校の授業や卒業論文の制作に集中しなければいけませんし、中途でも現職の退職準備に追われている可能性があります。

内定者がメールの頻度に納得できるように、内定を通知する際は今後のスケジュールを知らせたうえで送りましょう。連絡が来ないと心配させることも防げます。

文体についても、砕けすぎるのは内定者になれなれしい印象を与えるかもしれません。あくまでも会社の代表としてメールを作成するよう心掛けましょう。

基本の文例|内定者へ送るメールの文例

内定者へ送るメールの作成で迷っているときは、まず文例を参考に書き出してみましょう。こまかな部分を個人に合わせて変えたり、担当者らしい書き方に変えたりすると、全体の流れを感覚で覚えることができます。

この項目では、内定時に送信する「採用の通知メール」と「内定式の通知メール」のふたつのシチュエーション別に例文をご紹介します。

採用通知のメール

採用を通知するときのメール文例は、以下のとおりです。

〇〇様

株式会社△△人事部の□□と申します。

先日は弊社の採用選考にお越しいただき、誠に有難うございました。
厳正なる選考の結果、〇〇様の採用が内定しましたことをお知らせいたします。

つきましては、ご入社にあたり弊社へご提出いただく書類を同封いたしました。
必要書類にご記入のうえ、同封の返信用封筒にて
〇月〇日必着でお送りくださいますようお願い致します。

なお、ご入社日は〇月〇日を予定しております。
入社式についてのご案内は別途ご連絡させていただきます。

ご不明点やご不安な点がありましたら、
担当の□□(電話〇〇-〇〇・メール〇〇@□.com)までご相談ください。

この度は選考にあたり、たびたび弊社へご足労いただき、誠に有難うございました。
〇〇様と共に働く日を社員一同、心待ちにしております。

今後ともどうぞよろしくお願い致します。

提出してほしい必要書類を同封する場合は、提出方法と期限も記載しましょう。複数枚の場合は同封した書類の内訳や枚数を分かりやすく記載します。

内定式の案内メール

採用の通知とは別に、内定式の詳細を案内するメールも必要です。内定式の通知メールは以下のように作成しましょう。

〇〇様

株式会社△△人事部の□□です。

日を追うごとに熱さが厳しくなってきましたが、
〇〇様におかれましては元気でお過ごしでしょうか。

さて、来たる〇月〇日に内定式の実施が決定しましたため、
出欠の確認をさせていただきたくご連絡しました。
このメールへの返信にて出席・欠席のいずれかをお知らせください。
(〇月〇日必着でお願いいたします)

■内定式(※詳細を記入)
日時:
会場:
住所:
服装:
お持ちいただくもの:
お問い合わせ先:

■プログラム(※詳細を記入)
1.
2.
3.


昼食は弊社でご用意しております。
立食形式にて先輩社員との交流も予定しておりますので、ぜひ質問等にご活用ください。

ご不明な点につきましては、
上記の担当者□□(電話〇〇-〇〇・メール〇〇@□.com)までご相談ください。

今後ともどうぞよろしくお願い致します。

内定式や入社式などの案内を送るときは、当日の具体的なスケジュールについても記載しましょう。午前から午後にかけて実施する場合は昼食についての案内も必要です。

内定者がスケジュールを調整したり、社内で参加者の人数を確定したりするためにも、内定式の1ヶ月前までには、案内メールを送りましょう。

内定者研修の案内メール

〇〇様

株式会社△△人事部の□□です。

先日は、内定式にご参加いただきありがとうございました。

下記の日程で、内定者研修を行いますので、内容のご確認と出欠のご連絡をお願いいたします。

出席、欠席いずれの場合でも〇月〇日までにご返信ください。

■内定者研修(※詳細を記入)
日時:
研修内容:
会場:
住所:
服装:
お持ちいただくもの:

なお、参加は任意です。
ご都合によって欠席されても、問題はございませんので、ご安心ください。

そのほか、不安や疑問点がございましたら、
担当の□□(電話〇〇-〇〇・メール〇〇@〇〇.com)まで、いつでもご相談ください。

何卒よろしくお願い申し上げます。

すでに内定者は内定式に参加しているので、その旨のお礼や簡単な感想を入れておくと良いでしょう。研修の詳細は漏れなく記入します。参加が必須でない場合は、不参加でも問題がないことを説明し、終了後にフォローメールを入れて、不安を感じさせないようにしましょう。

入社式の案内メール

〇〇様

株式会社△△人事部の□□です。

日を追うごとに熱さが厳しくなってきましたが、
〇〇様におかれましては元気でお過ごしでしょうか。

来たる○月〇日に入社式を下記の日程で開催いたしますので、ご案内申し上げます。

■入社式(※詳細を記入)
日時:
会場:
住所:
服装:
お持ちいただくもの:
お問い合わせ先:

■プログラム(※詳細を記入)
1.
2.
3.

入社式閉会後は、懇親会を行います(〇時終了予定)。

ご不明な点がございましたら、
担当の□□(電話〇〇-〇〇・メール〇〇@〇〇.com)に、お気軽にご連絡ください。

何卒、よろしくお願いいたします。

内定式と同様に、入社式の1ヶ月前までに送るようにしましょう。このころになると内定者との関係性が深まっているため、ある程度親しみのある文面しても問題はありません。

当日はメールでの連絡が困難になることも想定されるため、電話での連絡先も記入しておきたいところです。

内定者へメールを送る際のNG行動

内定者へのメールの送り方にもルールやマナーがあります。内定者に悪い印象を与えかねないNG行動を3点紹介します。

メールの送信時間や頻度を考慮せずに送る

メールを送信する時間は、一般的な企業の就業時間に合わせます。あまり早朝や深夜に送ると、「内定者の生活を考慮していない」という印象を持たれるかもしれません。また、遅い時間に贈ると「残業をとがめない会社なのか」と疑われる場合もあるため要注意です。

メールを送る頻度にも気を配りましょう。多すぎると相手を急かすことになり、少なすぎても内定者を不安にさせます。いずれにせよあまり良い印象を持たれないため、月に1回程度を目安に適度な頻度で送信するようにしてください。

内定者への対応が遅い

近年は一部の大企業を除くと、多くが売り手市場といえます。業界によっては人材が集まりにくく、求職者側が会社を選んでいる状況です。

先に内定を出していても条件や印象が良い企業がほかに現れれば、自社のほうを切り捨てられる可能性があります。一人でも多くの内定者を留めるためには、ほかの会社へ流れてしまわないよう対応のこまかな部分に注意しなくてはなりません。

たとえば問い合わせや相談などメールを受け取ったときは、スピーディーな返信を心がけましょう。小さなことが大きな不安を生むこともあります。忙しいからと後回しにせず、即座に対応して内定者からの信頼を得るようにしましょう。

畳みかけて連絡をする

内定者へ畳みかけるようにメールを送るのも控えるべきです。内定者はまだ学生の身であり、学業や私生活があります。高い頻度で内定先からメールが届けば、内容の確認や返信に負担をかけてしまうでしょう。

場合によってはオワハラだと思われる可能性もあります。オワハラとは「就職終われハラスメント」の略で、企業が内定者に対して無理に内定承諾を迫ることです。

内定者の中には、なかなか内定承諾を決断できない人もいます。そのような方にとって畳みかけるようなメールは逆効果であり、結果として内定辞退を招くおそれもあります。

内定者にプレッシャーをかけないためにも、2週間~1ヶ月以内など、適切な期限を提示し、必要以上にメールを送らないようにしましょう。

NG行動を起こさないためにできること

内定者にメールを送っても返信がない、内定を辞退されてしまうなど採用活動が思うように進まないなら、なにか原因があるはずです。内定者を適切にフォローするための方法をまとめました。

内定者とのコミュニケーションをとる場を増やす

内定者は企業からの内定通知を受け取ったあと、喜び以上に不安や悩みを抱えるものです。彼らの不安や悩みを払拭すべく、企業は以下のような手段で積極的に内定者とのコミュニケーションを図りましょう。

個人面談

内定者は自分が入社する企業について、もっと深く知りたいと考えているはずです。個人面談は、内定者が気になっていることや疑問を解消するのに役立ちます。

彼らが企業説明会や選考の場では聞けなかったこと、内定が出たあとだからこそ知りたいことを個人面談で聞き出し、その疑問を解消してあげましょう。

面談は複数人ではなく、一人ずつ行うのがおすすめです。個人面談なら大勢がいる場では質問しにくいと感じる内定者も安心ですし、企業としても内定者一人ひとりとじっくり向き合う良い機会になります。

内定者懇談会

内定者懇談会を開くと、内定者は同期と交流を図れます。入社するにあたり、「同期と仲良くなれるだろうか」、「どんな同期がいるのだろうか」と不安になる内定者もいるはずです。

同期と不安を共有したり、励まし合ったりする場を提供することで「この会社でなら楽しく働けそうだ」と前向きになれる可能性も高まります。内定者の団結力やモチベーションアップにもつながるため、企業側のメリットも大きいでしょう。

社内イベント

社内イベントは、先輩社員と内定者の関係構築に役立ちます。職場の雰囲気を知って、自分がどのような先輩とともに働けるのかをあらかじめ知れるのは、内定者にとって心強いでしょう。

社内イベントでは、内定者が気軽にコミュニケーションを取れる場を設けるのがおすすめです。ランチ会に飲み会、バーベキューや運動会など、内定者が既存の社員と交流を図れるイベントを検討しましょう。

内定者フォローを円滑にする

内定者が抱える不安を解消するためには、きめ細やかなフォローが必要です。とはいえ、採用活動と同時進行で内定者一人ひとりと向き合うのは大変です。

現状の採用活動をより円滑に進めつつ内定者フォローにも力を入れたいなら、専用のツールやシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

内定者フォローと応募者の管理をするなら、TalentClip(タレントクリップ)を活用してはいかがでしょうか。TalentClipとはオールインワン型の採用管理システムで、求人サイトの作成や応募者の管理など、採用活動に関する業務を円滑に進めることができます。

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まとめ

近年は売り手市場となっている業界もあり、内定辞退を避けるための対策が求められています。対策としてもっとも重要な内定フォローは、内定通知のメールを送る段階から始まっていることを認識しましょう。

こちらでご紹介したとおり、採用通知のメールはできる限り個人個人に向けて作成することが重要です。入社に対して抱いている不安へのフォローも積極的に行うなど、内定者に「安心して働ける」と感じてもらえる対応を心がけてください。

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