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採用ピッチ資料を作成して自社をPR!求職者に選ばれる企業になるコツ

2022年10月18日

求職者から選ばれることを意識して、採用活動に力を入れる企業もだんだんと増えてきました。人材獲得のためには、会社が積極的に動く必要があります。

自社の採用力が足りていないと感じるなら、採用ピッチ資料を活用するのも方法のひとつかもしれません。この記事では、採用ピッチ資料の概要と作成のポイントなどを解説します。

採用ピッチ資料とはどんなものか?

採用活動は、企業が求職者を選ぶだけでなく、求職者が企業を選ぶことでもあります。企業も求職者から選ばれる立場にあることを意識し、企業側から積極的に動くスタイルへの変化が求められています。

企業が採用活動を効果的に進めていくためには、新しい手法を取り入れていくことが大切です。その中でも採用ピッチ資料は、求職者に企業のことを知ってもらうために欠かせないツールとなります。

採用ピッチ資料とは

採用ピッチ資料のピッチとは、ビジネス用語で、プレゼンテーションを簡略にしたものを表します。つまり、採用ピッチ資料とは、自社のプレゼンのための資料ということです。採用活動でのプレゼン資料ですので、一般的に求職者に対し公開する会社説明資料を指します。

通常のプレゼン資料は、企業説明会などクローズドな場面で使われることがほとんどです。対して、採用ピッチ資料は、企業説明会などの限られた場所でなく、公にしているものが多く、オープンな会社情報となっています。ベンチャー企業などを中心に活用されている資料です。

採用ピッチ資料の運用方法

作成した採用ピッチ資料を運用する方法として、以下4つの方法が考えられます。

Web上で公開する

Web上で公開すれば、自社に少しでも興味のあるユーザーに対して効果的にアピールできます。特にソーシャルメディアでの影響力が強い企業に適した運用方法です。

面接前に応募者に送付する

面接前に採用ピッチ資料を応募者に送る運用方法もあります。面接前に送るメリットは、自社に対する理解を深めてもらえること。

応募者は、採用過程で会社についての情報をより詳細に得られるため、自身にマッチしているか判断しやすくなります。企業側は、自社にマッチした人材を間接的にスクリーニング可能です。資料が膨大になる場合は、完全版でなく抜粋したものを送付すると良いでしょう。

スカウトメールなどに添付する

スカウトメールに採用ピッチ資料を添付する方法もあります。スカウトメールへの添付は、求職者からのメールの返信率を上げるのに効果が期待できる方法です。知名度の高くない企業でも、スカウトしたい求職者に自社をアピールできます。

リファラル採用に活用する

リファラル採用とは、会社を良く知っている従業員をとおして、その知人などにアプローチする採用手法です。しかし、従業員であっても、会社のことをしっかり伝えられるわけではありません。事前に採用ピッチ資料を送ることで、ミスマッチを防ぎ、無駄な工程を減らせます。

採用ピッチ資料を作成するメリット

採用ピッチ資料を作成する企業が増えてきた背景には、4つのメリットがあります。項目ごとにどのようなメリットがあるか確認しておきましょう。

認知度アップによる応募者増が見込める

採用ピッチ資料をネット上に公開すると、企業ホームページだけでは分からない企業の情報がオープンになり、求職者への認知度アップにつながります。

これまで興味を持ってもらえていなかった求職者にも認知してもらうことで、企業情報を閲覧してもらいやすくなり、応募者の増加につながるかもしれません。

さらに、求職者だけでなく今後就職活動や転職活動を行うかもしれない潜在層への認知拡大も期待でき、将来の応募者増加につながる可能性もあります。

求職者のスクリーニングができる

採用ピッチ資料には、企業概要はもちろん、事業内容やミッション、ビジョン、企業文化や給与、評価制度など多くの情報を掲載します。

面接時には、企業の理解度や志望度の高さを判断する材料となり、どれくらい資料を読んで理解しているかの基準ともなるでしょう。

また、採用ピッチ資料には、企業が抱えている課題や昇給実績などリアルな情報を記載するため、見る人によってはマイナスな情報になることもあります。

実際に資料を読んで応募を辞める人もいるため、一見デメリットのようにも感じますが、志望度が高い人のみが応募することになるため、求職者のスクリーニングとしても役立つのです。

スクリーニングできることで、採用マッチング度の高い人材に時間を割けるようになり、効率的な採用活動ができます。

面接の効率化につながる

面接時に別途、企業説明の時間を設けている企業も多いです。一方、採用ピッチ資料があれば、企業情報が網羅されているので、説明時間を削減できます。

また、応募者側にとってもあらかじめ知りたい情報を簡単に収集できるので、企業への理解度を上げた状態で面接が受けられ、スムーズな面接が可能です。

そして、企業への理解を十分に深められた状態は、ミスマッチを防ぐことにも役立ちます。実際に、採用ピッチ資料を導入した企業で、早期離職が大幅に減った企業も多いのです。

自社の理解度が向上する

採用ピッチ資料は、応募者のためのものだけでなく、自社の社員が同じ水準で会社への理解度を上げられる点もメリットです。

とくに、採用に携わる社員は、企業理解や知識の標準化は必須となります。採用活動では、採用ピッチ資料に沿って説明するので、誰が話しても応募者の期待値を上げすぎることなく説明が可能です。

面接担当による情報のブレをなくすことで、採用基準の均一化を目指せます。

採用ピッチ資料作成のポイント

企業の情報をオープンに伝えるためには、固定された職種やポジションからだけでなく、会社に所属するさまざまな職種やポジションからの情報を集めなければなりません。

営業や人事、エンジニアなど幅広い職種から、役員や管理職、現場社員まで偏りなく、幅広い役職を選んでおきましょう。会社の規模によっても選定する人数は異なりますが、小規模の企業であれば全員から情報を集めるのもおすすめです。

また、採用ピッチ資料を誰が作成するのかも決めておく必要があります。このとき、メリットばかりを提供するのではなく、企業の課題のように人によってはデメリットになる事項も提供しなければなりません。採用ピッチ資料に記載する情報のバランスも検討しておきましょう。

内容と構成

採用ピッチ資料が求職者にとって意味のあるものにするためにも、内容と構成をよく考え、明確に示せるようにする必要があります。構成は大きく分けると「会社紹介」「求人情報」「企業文化」「その他」の4つです。

会社紹介

会社概要、経営者の紹介、事業内容、会社のミッションやビジョンを盛り込みます。今後の展望も含めて紹介すると、何を目指して活動している会社なのかわかりやすくなるでしょう。

求人情報

現在募集しているポジション、業務紹介、メンバーの紹介、求める人物像、などを盛り込みます。特に会社の求める人物像については、自社とマッチするか求職者が確認する重要な項目ですので、はっきりしておくのが好ましいです。

企業文化

組織図、クレドなど企業文化、自社の魅力、自社の課題、福利厚生、社内の風景などを盛り込みます。働いている様子をイメージしやすい情報を盛り込むことがコツです。

その他

給与体系、評価制度、選考フローなどのほか、よくある質問などを盛り込みます。求職者の抱きやすい疑問を想定して作成するのがコツです。

自社の課題を取り入れる

採用ピッチ資料は、自社をアピールするだけの資料ではありません。自社について、求職者により理解を深めてもらうための資料です。

自社の魅力やアピールポイントに目が向きがちですが、自社を深く知ってもらうためには、自社の課題や対策なども取り入れる必要があります。何より、求職者が求めている環境なのか判断できるように資料を提示することが重要です。

画像やイラストを効果的に使う

企業文化や雰囲気など、文字だけでは伝わりにくい情報もあります。採用ピッチ資料を作成する際は、誰もがイメージしやすいように、図や写真などを用いるのがおすすめです。イラストを取り入れる場合は、自社の雰囲気に合ったものを選びましょう。

ピッチ資料は情報をビジュアル化して伝えることが可能なため、求職者に対して自社をより深く、効果的に知ってもらうことが可能です。

定期的に更新する

時間をかけて作成した採用ピッチ資料でも、求職者にうまく魅力が伝わらない資料となっていることがあります。求職者がもっと知りたい部分、わかりにくい部分などは改善が必要です。

社員や面接を受けた求職者などに、良い点や改善が必要な部分などフィードバックをもらい、内容は常により良いものであるようにしましょう。

また、時間の経過とともに、会社の課題や今後の展望など、採用ピッチ資料に記載した内容は変化するものです。いつまでも古い情報のままだと、求職者に有益な情報を提供できません。採用ピッチ資料の内容は定期的に見直し、必要に応じて記載情報は更新することです。

採用ピッチ資料を作成する際の注意点

採用ピッチ資料を作成する際に意識したいのは、単に企業説明するだけの資料になっていないかという点です。採用ピッチ資料は、あくまでも求職者が知りたい情報を提供できていなければ意味がありません。

よくある失敗例としては、企業の魅力や社長の思い、理念ばかりが記載してある採用ピッチ資料です。もちろん、企業理念や社長の思いは共通認識として持っておきたい大切な情報ですが、こればかりの資料だと求職者が求めている情報が網羅できているとはいえません。

採用ピッチ資料が完成したら、客観的に見てもらうために入社したばかりの社員に確認してもらい、意見を聞いてみるのも良い方法です。

効果的に採用ピッチ資料を活用するための手法

採用ピッチ資料の運用方法は先に紹介したとおりですが、運用を行うには、採用ピッチ資料を送付または公開する手段を整えておく必要があります。ここでは、採用ピッチ資料をより効果的に活用できるようにする手法を3つ見ていきましょう。

SNS

まず、「ソーシャルリクルーティング」といわれるSNSを活用した方法です。企業がSNSを利用して自社の情報を発信することは、一般化しつつあります。採用ピッチ資料を広く公開し、SNSに投稿すると良いでしょう。

SNSであれば、投稿機能のほか、ユーザーと直接コミュニケーションを取ることもできます。また、投稿などの拡散機能も付いていますので、PRを効果的に行うことができるでしょう。

ビジネスSNS

ビジネスSNSは、個人も広く利用しているような一般的なSNSと異なり、ビジネスに特化しているのが特徴です。

ビジネスSNSのアカウント登録では、プロフィール情報が履歴書代わりになるのも特徴です。プロフィールから気になる人材を見つけ、スカウトするなどのダイレクトリクルーティングもできます。

もちろん、SNSと同様、ユーザーと直接コミュニケーションが取れますので、気になる人材に、採用ピッチ資料へと誘導することも可能です。

自社サイト

自社サイトに、求職者向けに特化した採用サイトを作るのも方法のひとつです。特に、求人媒体や求人エンジンを利用して求人情報を掲載している企業では効果の期待できる手法といえます。

求人媒体などから流入したユーザーを採用ピッチ資料に誘導するなど、ターゲットとなる求職者に対して自社をアピールできるためです。ただ、一方で自社サイトや採用サイトをどのように作成するかが課題となります。

採用サイト作成なら、視覚的な操作で社内でも簡単にページを作成できるTalent Clip(タレントクリップ)がおすすめです。Talent Clipなら求人メディアのWorkinやIndeed、求人ボックス、スタンバイ、Googleしごと検索と自動連携できるほか、サイトデザインの編集なども簡単に行えます。

自社の採用サイトと採用ピッチ資料との紐づけで、求職者により効果的に自社をアピールしませんか。採用サイトの作成なら、Talent Clipをぜひご活用ください。

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まとめ

採用力に不安があるなら、求職者に対して自社への理解を深めてもらうための採用ピッチ資料を作成するのも対策のひとつです。採用ピッチ資料は、どのように公開するか、配布するかでその効果も変わります。自社に興味を示す求職者に効果的に示せるよう、自社採用サイトも活用してみましょう。

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