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採用アウトソーシング(RPO)とは?採用業務を効率化する方法

2023年5月9日

採用業務の内容は、企業に必要なのはどのような人材かを考えたり、求人媒体を選定したり、面接や研修の日程を調整したりと多岐に渡ります。

1回人材採用を行うだけでかなりのリソースを割くことになるため、人手不足で思うように採用業務が進められないと悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

そのようなときに役立つのが、「採用アウトソーシング(RPO)」です。今回は採用アウトソーシングの概要やメリット・デメリット、費用などについて解説しますので、採用業務でお困りの際はぜひご覧ください。

採用アウトソーシングとは

近年、働き方改革によって人事部の負担が増大しています。そこに業務量の多い採用業務がやってくると、とても手が回らないということもあるでしょう。そのようなときに採用アウトソーシングを導入すると、人事部の負担が大きく軽減できます。

とはいえ、どのようなサービスなのかがわからないと、導入するかどうか検討しようもないでしょう。そこでまずは、採用アウトソーシングのサービス内容や費用などについて紹介します。

採用を外部に代行する

採用アウトソーシングとは、採用業務の一部を社外に委託することです。「RPO(Recruitment Process Outsourcing)」や「採用代行」などと呼ばれることもあります。

人材派遣、人材紹介会社とは違い、人材募集や応募者の管理といった採用業務そのものを外部の業者に代行してもらうのが採用アウトソーシングです。

サービス内容は業者によって異なりますが、多くの業者が新卒採用だけでなく、中途採用やバイトの採用などあらゆる人材の採用業務に対応しています。

採用アウトソーシングのサービス内容

採用アウトソーシングのサービス内容は、主に以下の3種類に分類されます。

・採用ノンコア業務代行
・採用コア業務支援
・採用コア業務代行

採用ノンコア業務代行とは、募集方法の選定や求人媒体・人材紹介会社の選定といった母集団形成、エントリー対応などの間接的な業務を代行してくれるサービスです。

面接の日程調整や合否連絡、呼び込みなどのメール・電話連絡やリマインド連絡なども対応してもらえます。

採用コア業務支援とは、募集計画の作成やインターンシップ・説明会の企画、面接官の育成など、知識やスキルが必要な業務をサポートしてくれるサービスです。採用業務に必要な広告やホームページ、会社案内の資料作成まで対応してくれることもあります。

採用コア業務代行とは、インターンシップや説明会、書類選考や採用面接など、採用業務の重要な部分まで代行してくれるサービスです。面接後の合否決定や内定者のフォロー、新入社員の研修まで代行するサービスもあります。

業者によって上記のどのサービスに対応できるかが異なるので、採用アウトソーシングを検討するときには、どこまで対応できる業者なのかを確認することが重要です。基本的には採用ノンコア業務代行を行う業者が多いでしょう。

採用アウトソーシングの費用

採用アウトソーシングにかかる費用・料金は、業者によって異なります。費用相場は、採用業務の一部委託の場合が月額10万円~、全体的な委託の場合が月額40万円~くらいです。

新卒採用か中途採用かでも費用相場が異なり、新卒採用業務の一部委託の場合は月額5万~70万円程度、中途採用業務の一部委託の場合は月額10万~70万円程度となっています。

代行する業務内容が決まっていて月額料金が一律の業者、幅広い業務に対応していて業務内容によって料金が異なる業者などさまざまなので、料金についてもしっかり確認しておきましょう。

採用アウトソーシングのメリット・デメリット

採用業務による負担を大きく軽減できる採用アウトソーシングですが、メリット・デメリットを理解したうえで導入するかどうかを検討することが重要です。続いては、採用アウトソーシングのメリット・デメリットについて見ていきましょう。

採用アウトソーシングのメリット

採用アウトソーシングのメリットは、人事部の負担を軽減できることです。人材採用を行う必要が出てきたときに、忙しいからといって後回しにするわけにはいきません。

その結果、多くのリソースが採用業務に割かれ、ほかの業務が人手不足に陥ることがあります。そもそも人事部の人員が少なく、人手が足りていないということもあるでしょう。

そのようなときに採用アウトソーシングを利用すれば、人手不足を解消できます。短期間でも良いので採用ノンコア業務だけでも代行してもらえば、特に重要なコア業務に集中でき、効率的に採用業務が進められるでしょう。

応募者や内定者にじっくり対応できるようになるため、応募辞退や内定辞退も防ぎやすくなります。

また、採用業務のノウハウや知識が豊富な業者に採用業務を代行してもらえば、新しい採用手法を取り入れることができ、内定率がアップする可能性もあります。

採用アウトソーシングのデメリット

採用アウトソーシングのデメリットは、採用のミスマッチが起こりやすいことです。採用アウトソーシング業者は自社の社員ではないので、社内にどんな問題・課題があるのか、どのような人材を求めているのかがわかりません。

そのため、しっかりコミュニケーションを取って話をすり合わせておかないと、条件に合わない人が集まってしまったり、内定辞退や離職者が増えたりする可能性があるのです。

応募者や内定者とのやり取りを委託することで、社員が応募者・内定者と直接コミュニケーションを取る機会が減り、良い関係を築きにくくなるというデメリットもあります。

また、採用業務を業者に委託していると、社内に採用ノウハウが蓄積されていきません。すると、いつまで経っても社員だけで採用業務を行うことができず、業者に依頼し続けなければならなくなることも考えられます。

このような事態を防ぐためには、業者にすべてを委ねるのではなく、最終的には社内で回すことを目指して社員が中心となって動くことが大切です。

また、採用アウトソーシングは数多く存在するため、業者の選定が難しいという問題もあります。

自社で採用業務を行うよりもコストがかかる可能性があるため、どこまで委託するのか、どれくらいのコストがかかるのかを考えたうえで、希望に合う業者を探しましょう。

採用アウトソーシングサービスの選び方

多くの企業が採用アウトソーシングサービスを提供しており、どの企業に業務委託するか迷ってしまう人も多いでしょう。採用アウトソーシングサービスを選ぶ際のポイントを押さえることで、採用業務の負担を軽減しつつ、スムーズな採用活動の実現につながります。

以下では、採用アウトソーシングサービスの選び方のポイントを5つ紹介します。

採用したい領域に対応している

採用アウトソーシングサービスは、企業によって得意な採用領域があります。すべての採用アウトソーシングサービスが、あらゆる採用領域に対応しているとは限りません。

自社が採用したい人物像のイメージを明確にもち、採用したい人物がどの採用領域に属するかを、あらかじめ把握
しましょう。

また、採用領域が限定的なサービスを利用すると、採用領域外の人に募集をかけたくなった際に、他社に委託しなければならず、手間も費用も発生してしまいます。

新卒・中途・パート・アルバイトなど幅広い人材の採用を考えている場合は、総合的な採用領域に対応している採用アウトソーシングサービスを選ぶのがおすすめです。依頼できる幅が増え、複数の企業に業務委託せずに済むでしょう。

依頼したい業務に対応している

採用アウトソーシングサービスによって、対応できる業務が異なります。

選考の管理・進行や、内定者のフォローなど、一連の採用業務に対応している企業もあれば、面接対応のみを行っている企業もあります。

サービス内容によって委託できる業務が大きく異なるため、自社で行う業務と依頼したい業務を明確にして、依頼内容に対応できるサービスを選定することが重要です。

こまめにコミュニケーションを取れる

採用アウトソーシングサービスの担当者とは、情報や進捗の共有をこまめに行えるかが重要です。情報共有が重要である理由は、自社と採用アウトソーシングサービスとの間で、採用したい人物像のズレを抑制しなければならないためです。

担当者とコミュニケーションを取る機会がなければ、自社の状況が伝わらず、求める人物像とかけ離れた人材を採用してしまうおそれがあります。

このようなズレを抑えるために、コミュニケーションを密に行える採用アウトソーシングサービスを選択しましょう。

また、情報共有の方法も重要です。事前に情報共有の方法や、ミーティングの有無を確認しておきましょう。

応募者や内定者ともコミュニケーションが取れる

採用の進行や管理を、採用アウトソーシングサービスにすべて委託していると、応募者や内定者とのコミュニケーションの機会を失ってしまいます。

コミュニケーションの場がなく、自社との関係が希薄になると、応募者の選考辞退や内定辞退を招いてしまう可能性があります。

採用アウトソーシングサービスで採用活動の負担を減らしつつ、応募者や内定者とのコミュニケーションは積極的に行い、信頼関係を築くことが重要です。

改善点を提案してくれる

企業にとって採用活動の最終目標は、優秀な人材を獲得することです。一方、採用アウトソーシングサービスの最終目標は、業務委託してくれた会社を問題なくオペレーションすることであり、双方の目標が異なります。

採用アウトソーシングサービスを選ぶ際は、自社の最終目標にも寄り添う姿勢を示してくれるサービスを選びましょう。

採用に至らなかった際に「なぜ採用失敗となってしまった」のかをリサーチし、自社に改善点を指摘してくれるサービスは、採用業務において信頼できるパートナーとなります。

採用業務を効率化する手法

採用アウトソーシングは人事部の負担を減らせる画期的な採用手法ですが、前項でお伝えしたようなデメリットもあります。また、外部に採用業務を委託することに抵抗があるという人もいるでしょう。

「デメリットを考えると導入できない」「社内で採用業務を完結させたい」という場合は、採用アウトソーシング以外の手法を検討してみましょう。

採用管理システム

採用業務を効率化させる手法としておすすめなのが、採用管理システムの導入です。採用管理システムとは、応募者の管理や面接の日程管理といった採用業務を一元管理できるシステムのことをいいます。

求人から採用まで同一システム上で管理できるので、今どの応募者がどの段階にいるのかひと目でわかるようになり、社内での情報共有も簡素化できるため採用業務を大幅に効率化できます。

業務効率化が進めばコスト削減にもつながり、データやノウハウを蓄積できるので採用担当者の育成も楽になるでしょう。採用業務をサポートする機能が盛りだくさんなので、人手不足・ノウハウ不足の状態でも導入可能です。

もし採用管理システムを導入するのであれば、ぜひTalentClip(タレントクリップ)をお試しください。

オールインワン型の採用管理システムTalentClipなら、応募者対応から内定者のフォローまで、採用業務のすべてを一元管理できます。

さらに、応募者の情報を蓄積して必要なときにアプローチをかけたり、自社の採用ページを作成したりすることも可能です。

作成した採用ページは求人メディアWorkinに自動連係されるほか、Indeed・求人ボックス・スタンバイ・Googleしごと検索とも連携できるので母集団形成にも役立ちます。

TalentClipについて詳しく知りたい場合は、どうぞ下記よりお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

オンライン面接ツール

オンライン面接ツールの導入も、採用業務の効率化に役立ちます。オンライン面接ツールとは、パソコンやスマートフォンを利用してインターネット上で面接ができるツールです。

応募者が遠方に住んでいる場合、または学生や在職中の転職希望者の場合、会社まで出向いてもらって面接しようとすると日程調整に苦労します。

しかし、オンライン面接ツールで面接を行えば、わざわざ会社まで来てもらう必要がなく面接日程の確保がしやすくなるため、スムーズに選考を進められます。

受付システム

採用業務の負担を減らしたいのであれば、受付システムを導入するという方法もあります。受付システムとは、会社の入口にタブレットを置いてビジネスチャットなどをつなげ、来客者が直接担当者に来訪を告げるというシステムです。

受付システムを導入すれば、面接の際に受付担当者を配置する必要がなくなるので、その分のコストやリソースを削減できます。日程調整や会議室予約の機能がついたシステムもあり、安価なものが多いのもメリットです。

まとめ

採用アウトソーシングとは、社外に採用業務の一部、または全体を委託することです。採用アウトソーシングを利用すれば採用業務を効率化でき、人事部の負担を軽減できます。

ただし、採用のミスマッチが起こりやすい、社内に採用に関するノウハウが蓄積されないなどのデメリットもあるので、採用アウトソーシングの導入は慎重に検討しましょう。

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