
すぐに使える採用計画書のテンプレートと作り方
採用活動をうまく進めるには、採用計画を立て、内容を採用計画書にまとめる必要があります。採用計画書はどのように作成すれば良いのか、作成のポイントとすぐに使えるテンプレートを紹介します。
この記事の目次
採用計画を立てる前にやるべきこと
採用計画を立てるためには、「事業計画の把握」、「採用活動での課題の把握」、「競合他社の調査」が必要です。それぞれの内容を簡単に紹介します。
事業計画を把握する
会社の事業計画を把握し、どの部署に、どのような人材がどれくらい必要かを検討します。必要人員を把握するための方法は、マクロ的算定法とミクロ的算定法のふたつです。
マクロ的算定法(トップダウン)
マクロ的算定法では、人件費率や労働分配率などの数値を利用して、会社全体で必要な人数を割り出します。
ミクロ的算定法(ボトムアップ)
ミクロ的算定法では、現場でヒアリングなどを行い、部門や部署ごとに必要な人数を割り出します。
採用活動における課題を把握する
より良い採用活動を行うには、過去の採用活動を振り返り、課題を把握することが重要です。採用目標の達成具合、採用した人材の満足度などから、課題を抽出していきます。
採用計画の見直し方の詳細は、こちらの記事をご確認ください。
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競合他社を調査する
採用計画の前に、競合他社の調査も実施します。特に同業他社では、採用ターゲットに共通点があることが考えられます。他社ではどのような人物像の設定がされているか、賃金や募集人数はどうなっているかを調査しましょう。
調査方法は求人票や求人広告のほか、応募者や新入社員からヒアリングして、採用市場における競合企業を把握しましょう。
より具体的な採用計画の立て方については、こちらの記事をご確認ください。
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採用計画のテンプレートに必要な3つの項目
事前の調査を終えたら、採用計画を立てます。どのような項目を採用計画に記すべきか、必要な3つの項目を見ていきましょう。
採用目標・予算
選考方法を検討するうえで必要な項目が、採用目標と予算です。採用目標には求める人物像や採用人数、予算には採用活動にかけられるコストを記載します。
採用人数は、内定辞退者が出ることを想定して決定すると良いでしょう。
選考・評価方法
採用目標や予算を決めたら、選考方法を決定します。書類選考や筆記試験、面接など、内定までの流れを考えましょう。
選考方法を決めたら、選考ごとの評価の方法、合格基準や内定基準を設定します。必要なスキルや適性を洗い出し、それぞれの項目の重要度を決めて、求める人物像と離れた基準になっていないか確認しながら設定しましょう。
採用スケジュール
会社説明会の準備、面接など選考に必要な期間、内定時期や研修期間など、採用活動に要する時間や業務を洗い出し、採用スケジュールを作成していきます。
エントリーから採用までは約2~3ヶ月を目安に設定しましょう。
ただし、採用活動のゴールは採用ではありません。育成期間の終了までをスケジュールに落とし込みましょう。
【例】採用計画書のテンプレート
採用計画書
■採用目標
募集職種 | (例)営業、経営企画、事務 |
---|---|
人数 | (例) 営業10名(管理職2名、一般職8名) 経営企画5名(管理職1名、一般職4名) 事務15名(管理職3名、一般職12名) |
求める人物像 | (例) (管理職) ・募集職種について5年以上の経験がある ・これまでの経験から判断して事業推進力が高い人物である ・募集職の管理職の経験が2年以上あるとなお良い (一般職) ・自ら積極的にコミュニケーションをとれる・主体性をもって物事に取り組める |
■採用チャネル
新卒採用 | (例)求人広告A、大学BとCに求人を掲載 |
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中途採用 | (例)求人広告D、ダイレクトリクルーティング、転職エージェントE |
■選考方法
新卒採用 | (例)書類選考、筆記試験、面接(1次:担当者、2次:管理職、3次:役員) |
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中途採用 | (例)書類選考、面接(1次:管理職、2次:役員) |
■採用スケジュール
3月 | (例)事業年度計画、採用スケジュールの確定 |
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4月 | (例)就職フェアへの参加、第一次採用の書類選考 |
5月 | (例)第一次採用の筆記試験 |
6月 | (例)第一次採用の面接と内定、会社説明会の実施 |
7月 | (例)職場説明会と見学会の実施 |
8月 | (例)第二次採用の書類選考 |
9月 | (例)第二次採用の筆記試験 |
10月 | (例)第二次採用の面接と内定 |
11月 | (例)内定者懇親会の実施 |
12月 | (例)再募集(必要に応じて) |
翌1月 | (例)合宿研修会の実施 |
翌2月 | (例)インターンシップ |
上の採用計画書の作成例付きのテンプレートから、どのような項目を計画に落とし込んでいくべきか、簡単に紹介します。
採用目標
採用計画の中でも重要度の高い採用目標をはじめに記載します。記載する項目は募集職種、人数、求める人物像です。
新卒採用と中途採用、いずれも行う場合は、募集職種ごとに人数を記載するのではわかりにくいので、記載例のように一般職と管理職で分けて記載すると良いでしょう。
採用チャネル
採用チャネルでは、求職者へのアプローチ方法を記載します。求人広告や採用ホームページ、SNS、転職イベント、人材紹介などが考えられるでしょう。新卒と中途ではアプローチが異なる場合が多いため、新卒採用と中途採用に分けて記載します。
選考方法
新卒採用と中途採用に分けて、選考方法とプロセスを埋めていきます。選考方法は、前述したように書類選考、筆記試験、面接などです。面接はどの役職の人物が担当するか、特定の筆記試験を実施する場合は試験名まで具体的に書き込んでおくと良いでしょう。
採用スケジュール
1年間どのような採用スケジュールで採用を進めていくかどうかも、採用計画書に記載していきましょう。おおまかな流れがわかるように、月単位でどのような活動をするか決定し、落とし込んでいきます。
採用までのスケジュールだけではなく、内定後のプロセスも含めて記載しましょう。
採用計画書のテンプレートの管理ツール
採用計画書のテンプレートや記入済みの採用計画書は、作成者はじめ、採用活動の関係者がいつでも見られるようにするのが望ましいです。複数人で共有したり、必要に応じて追加の資料を作成できるようにしたりするためにも、管理ツールを活用しましょう。
代表的なものに、Excel、Googleスプレッドシート、スケジュール管理ツールがあります。
Excel
Excelは、表形式のテンプレートが充実しており、多くが無料でダウンロードできます。採用計画書の内容を具体的に落とし込むには、ガントチャート、ビジネス計画書、分析シートのテンプレートが便利です。
Googleスプレッドシート
Googleスプレッドシートは、Googleアカウントがあればだれでも利用できる表計算ソフトです。テンプレートによってはExcel形式でダウンロードすることもできます。
採用計画書を社内で共有したいときは、クラウドのGoogleスプレッドシートが役立ちます。
スケジュール管理ツール
表計算ソフトのほか、スケジュール管理に特化したツールもおすすめです。スケジュール設定、スケジュールの共有、タスク管理、ファイル共有などの機能が充実したツールを選ぶと良いでしょう。
採用計画を円滑に進めるならTalentClip(タレントクリップ)がおすすめ
採用計画書にしたがって採用活動を円滑に進めるには、採用活動を効率化できる環境を整えることが大切です。
TalentClip(タレントクリップ)は、母集団形成から入社後フォローまでを一括で管理できる「オールインワン型採用管理システム」です。求職者の応募情報をデータベースとして蓄積でき、書類選考から面接日程の調整、求職者とのやり取りなど、すべてを一元管理できます。
自社採用ページの作成、Workinなどの求人媒体への自動連携などの機能もありますので、求職者の募集から採用までの効率化が可能です。これにより、採用計画の円滑な実行が実現します。
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まとめ
採用活動を成功させるには、目標や予算、選考方法、スケジュールを検討したうえで採用計画書にしっかり落とし込むことが重要です。まずは、採用計画書のテンプレートを利用して計画を丁寧に練りましょう。採用活動がスムーズに進められるツールを取り入れるのもおすすめです。