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建設業に女性が少ないのはなぜ?女性採用を活性化させるには

建設業に女性が少ないのはなぜ?女性採用を活性化させるには

2023年3月16日

近年、高層マンション建設や都市再開発、古くなったインフラの修繕、また、災害復興支援など、建設業の需要が高まっています。

採用活動が活発になるなか、人材不足といった社会的な事情から、建設業においても女性が採用されるケースが増えてきました。とはいえ、他業種に比べると、まだ女性の割合が多いとはいえません。

ここでは、建設業で男性に比べて女性の割合が伸び悩んでいる原因と、これからの社会、建設業界で女性の活躍が期待されている理由について解説します。

建設業には女性従業員が少ない

一般的に建設業と聞くと、「重い資材を運ぶ仕事」というイメージをもつ人が多いのではないでしょうか。しかし、実際は設計や現場監督など幅広い業務があり、中には腕力を要しない職種も数多く含まれます。

とはいえ、冒頭で述べたとおり、建設現場には女性従業員がまだまだ少ない状況が続いています。その主な理由としてあげられるのは、以下の2点です。

建設業は女性比率が低い

ひとつ目の理由は、建設業そのものの女性従業員の割合が低いことです。建設業は、他の業界と比べても、男性の比率が高い状態が続いています。

建設業の女性従業員が増えないのは、長く男性主体の業界だったため、女性にとって働きやすい環境が整っていないことが要因のひとつです。

十数年前とは違い、現在の建設業界全体は女性人材に注目しています。女性に特化した採用活動を実践している企業が増加していますが、このような事情から、女性採用は難易度が高く、なかなか成果につながらないことも課題となっています

建設業で女性が少ない原因

前述したとおり、多くの建設現場では女性が働きやすい環境が整っていません。環境不足には、以下の課題が挙げられます。

・出産や子育てと両立しにくい
・職種によっては重労働が多い
・更衣室やトイレなど女性用設備がない
・既存従業員の女性に対する意識が浸透していない

建設現場では、作業服に着替えるための更衣室とシャワー室やトイレに、女性用の設備がないケースが目立ちます。時間帯で、男女の利用時間を分けるなど、工夫している現場も増えつつあります。

しかし、従業員が安心して働くためには、男女それぞれの専用設備を用意することが、雇い主と従業員の信頼関係にもつながります。

働き方についても、女性の出産や子育てと両立しやすい部署や勤務時間の設定、男性従業員に理解を求める教育などの対策が必要です。

また、男女の身体的特徴の違いも考慮すると、業務内容を男女で同様とするか否かも慎重に検討したいところです。

建設業で女性の活躍が期待される理由

このように、建設業での女性採用には多くの課題がありますが、なぜ女性採用を前向きに考えている企業や人事、採用担当者が増えているのでしょうか。女性の活躍が期待される主な理由として、次の4つがあげられます。

建設業界全体の人材不足のため

近年、特に建設業界においては、人材不足が問題になっています。理由のひとつには、少子高齢化問題や建設業離れが挙げられます。そのため、人材不足を補うためにも女性の採用を積極的に行うようになりました。

本記事の冒頭で述べたとおり、建設業界の仕事は増加傾向にあります。都市再開発による建設ラッシュだけではなく、バブル時期に建設されたインフラの多くが寿命を迎えることや、災害による復興の需要も高まっているためです。

このような多くの需要があるなか、人手不足の問題を解消するひとつの解決策として、女性採用が注目されています

コミュニケーション能力が高い

女性が持つ能力や魅力のひとつに「コミュニケーション力」が挙げられます。

建設業は資材の管理やスケジュールの把握、各作業員の進捗など、日々多くの情報交換や意思疎通が求められるため、コミュニケーション能力の高さが重視されます。

コミュニケーション能力が高い人材は、接客に不慣れな従業員のサポートやクライアント対応での活躍が期待されるでしょう

もちろん、男性従業員の中にもコミュニケーション能力に長けた人材はいますが、女性ならではの丁寧さや共感力を活かした対応が特に求められています。

配属先によっては新規クライアントの獲得など、コミュニケーション能力を活かした積極的な営業を任されることもあります。

繊細さがある

女性ならではの繊細さは、建設業の仕事で活かせる場面が多くあります。

例えば、身体的な特徴として、男性よりも女性のほうが、色彩感覚が高いといわれています。建設物は単に建てれば良いだけではなく、色彩感覚が必要です。クライアントのイメージに沿うように配色を提案したり、地域の雰囲気を損なわないような配慮をしたりすることが求められます。

また、建設業と一言でいっても、インフラや高層ビルなど大がかりなプロジェクトもあれば、住宅やオフィスなど小規模なプロジェクトを主とする企業もあります。

実際にクライアントが毎日を過ごす環境を作る仕事では、「図面だけでは気付かないような繊細な配慮が求められることもある」といえるでしょう。

女性ならではの視線を活かせる

男性目線では気づかずに見落としてしまいがちな部分を、取りこぼさずに指摘や提案ができる人材は、現場で非常に重宝されます。

設計やインテリアの配置に関して、男性目線だけでは趣向が偏ってしまうケースもゼロではありません。女性従業員の意見を反映させることで、従来よりも実際の使いやすさに配慮したり、気の利いたセンスを取り入れたりした施工が可能になります

また、商品開発においても女性ならではの気の利いた視点が役立つでしょう。同じ商品でも、男性にとっての使いやすさと女性にとっての使いやすさが同じ基準とは限りません。そのため、女性視点でサービスや新商品の開発ができれば、より幅広い層へアプローチできます。

建設業で女性を採用する際のポイント

上術のとおり、建設業で女性を採用するメリットは複数あげられます。今後、業界問わず生産年齢人口の減少が見込まれる以上、従来以上に間口を広げた採用活動が必要です。

最後に、建設業において、優秀な女性の人材を採用するために押さえておきたいポイントを紹介します。

女性を採用できる環境を整える

女性の採用がスムーズにいかない最大の原因として、前述したとおり、女性にとっての働きやすい環境が十分に整っていないことがあげられます。

日本の社会全体で人材確保が課題となっている現代は、女性人材は建設業以外のさまざまな業界においても、売り手市場の状態です。積極的に女性を採用するためには、女性が魅力的に感じられるような、安心して働けると確信できる環境を整えることが必要です。

具体的には、女性専用トイレや更衣室の設置といった、環境整備です。男女共有の設備は、女性従業員にとっても男性従業員にとっても互いに気をつかいあい、ストレスとなりかねません。男性女性どちらの従業員も、気持ち良く働ける環境作りを目指しましょう。

産休や育休制度など、各種制度の導入も重要です。女性だけではなく男性の子育てもサポートできる制度が整えば、夫婦で入社してくれる可能性も高くなります。

設備や制度は、導入当初は現場も戸惑いがちですが、一度浸透すれば企業文化として根付かせることができます。人材確保はもちろん、企業イメージアップのためにも、女性に建設業を選んでもらうための工夫を検討してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

建設業は昨今の再開発などにより、今後も高い需要が見込まれます。一方で日本全体の問題として生産年齢人口の減少があげられており、建設業界においても十分な人材が確保できていない企業が少なくありません。

人材を確保することと、時代に沿って多様化するニーズに応えるためには、企業は女性を積極的に採用することへ本腰を入れる必要があるでしょう。設備や制度の見直しを行い、多くの女性が働きたいと思う企業づくり、ひいては業界づくりが大切です。

 

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