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採用通知書テンプレート|書き方の例文や必要書類、注意点を紹介

2023年3月1日

採用活動後にすぐに行わなくてはならないのが、採用通知書の作成です。採用・不採用にかかわらず誠意を込めた書類を送りたいと思っていても、求職者の数が多いほど1通ずつ時間を割くのは困難です。

そんな企業の採用担当者には、採用通知書をテンプレート化する方法がおすすめです。この記事では、採用通知書の書き方や内容について解説します。また、適切な送付時期も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

【テンプレート】採用通知書の書き方

採用通知書とは、求職者のなかから採用が決定した人に、合格を通知する書類のことを指します。企業によっては、内定通知書と同じ役割を持つこともあります。

求職者にとっても大切な書類のため、抜けや漏れなく作成しなければなりません。書類制作時のミスをなくすためには、テンプレートを利用して書く方法がおすすめです。採用通知書には、以下のような内容を盛り込みましょう。

採用通知書の構成要素

採用通知書は、求職者へ採用の通知を行う大切な書類です。基本的には、以下のような項目が漏れなく記載されるよう構成します。

・書類を送付する日付
・宛名として求職者の名前
・差出人として企業の名前
・採用通知書としての件名
・頭語と結語
・求人応募に対するお礼
・採用決定のお知らせ
・同封書類の内容説明
・返信書類の期日や宛先
・入社日や今後のスケジュール
・採用担当者の連絡先

採用通知書は、以上の項目を含めて作成しましょう。通知書を確認するだけで「採用されたこと」「対応すべき書類の詳細」「今後のアクション」が把握できるよう簡潔にまとめます。

万が一、記載に漏れがあれば、求職者を不安にさせるだけでなく、求職者からの質問連絡の対応に追われることになります。採用担当者の負担を軽減するためにも、今後のスケジュールを分かりやすく伝えられるよう意識しましょう。

採用通知書の例

採用通知書は、前述した項目を踏まえて以下のように作成します。以下の例を参考に作成してみましょう。


令和〇年〇月○日

〇〇 〇〇様

株式会社〇〇
代表取締役 〇〇〇〇

採用通知書

拝啓 貴殿におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたびは、弊社の求人にご応募いただきありがとうございました。また、先日はご多忙の中、最終面接にご足労いただきましたこと、重ねてお礼申し上げます。

さて、採用面接についてですが、厳正なる審査の結果〇〇様を採用させていただくことに決定いたしましたのでご連絡いたします。つきましては、手続きを行いますので同封した書類のご確認をお願いいたします。返信書類は必要事項を記載の上、〇月〇日までにご返答くださいますようお願い申し上げます。

なお、入社日は〇月〇日となっております。入社日の詳細は〇月下旬ごろ通知いたします。今後とも引き続き、宜しくお願い申し上げます。

   1、同封書類
・〇〇書
・○○契約
・返信用封筒

2、提出書類
・○○契約書(返送期限〇月〇日)

ご不明な点がありましたら採用担当の〇〇(人事部〇〇ー〇〇〇〇)までお問い合わせください。

以上


以上のように、記載すべき項目を網羅しながら作成します。なお、不採用通知書を送付する場合は、メール連絡でも差し支えありません。

しかし、履歴書などの書類を返却する場合は、不採用通知書に同封して返却する企業も少なくありません。いずれにせよ、誠意を込めて相手に失礼のないよう対応しましょう。

採用通知書を送付する必要性

企業は、採用活動を終えて合格者を決定した際には、速やかに対象者に採用通知書を送付します。

採用通知書は、採用を知らせるだけでなく、入社日までに準備してもらいたい書類や今後のスケジュールをお知らせするために必要な通知書です。具体的な採用通知書の取り扱いは、以下のとおりです。

採用通知書の形式に決まりはない

採用通知書に、法的な発行義務はありません。しかし、採用が決定した応募者に対し、採用を知らせる大切な通知文です。ただ単に採用を通知するだけでなく、そのほかに伝えたい情報や連絡事項も記載して送付するケースもあります。

例えば、追加で必要書類を求める内容や出社を求める内容が、追記事項に含まれます。採用決定者が参加するオリエンテーリングを開催する企業では、オリエンテーリングの内容や日時、持参するものなども採用通知書に記載することが多いです。

採用通知書の形式は決められておらず、企業ごとに内容は異なります。採用決定者が、今後のスケジュールを理解し入社日をスムーズに迎えられるよう、記載事項を間違えずに作成しましょう。

そのため、採用通知書の形式は決められておらず、企業によって内容は異なります。採用者がスムーズに入社日を迎えられるよう、記載事項に間違いのないように作成しましょう。

採用通知書はいつ送付すべきか

採用通知書は、採用が決定してからなるべく早く、遅くとも1週間以内の送付が目安とされています。求職者へ電話やメールで内定を通知した後、できるかぎり早く対処しましょう。

採用通知書の速やかな送付は、優秀な人材を確保するために重要な工程です。送付が遅れてしまうと「〇〇社は落ちたかもしれない」「今なら〇〇の内定が間に合う」などと、ほかの企業の採用を優先されてしまう可能性があるため迅速に行いましょう。

採用通知書と内定通知書の違い

採用通知書と混同されるものに、内定通知書が存在します。採用通知書は、企業が雇用する意思を決定したことに対して送付する文書であり、応募者側からの合意が得られていない状態です。

一方、内定通知書は、企業と応募者双方で雇用契約の合意が取れている状態を意味します。そのため、採用通知書と内定通知書では、通知するタイミングが異なるのです。

応募者は、通常複数の企業に応募し同時進行で面接を進めています。入社意欲が薄れないように、採用通知はできるだけ早く出すことが重要です。具体的な送付の目安については、記事後半で説明します。内定通知書の場合は、内定が決定したあと早急に送付するのが一般的です。

新卒採用の場合は、卒業年度の10月1日以降が正式な内定通知送付の日程となります。

採用通知書に同封する書類

採用通知書には、以下のような書類を同封します。送付漏れで手続きに遅れが生じないよう、担当者間でチェックを行いましょう。

添え状

添え状とは「今回はこのような書類を送付いたします」という内容を紹介するための書類です。ビジネスシーンにおいて、書類に添え状をつけるのは一般的なマナーです。また、添え状は同じ文章を使い回すだけでなく、時候の挨拶などを入れると相手に丁寧な印象を与えます。

入社承諾書

入社承諾書とは、求職者に入社承諾の意思表示をしてもらう書類です。内定承諾書や入社誓約書と呼ばれる場合もあります。入社承諾書には、トラブル防止のため「特別な理由がない限り内定を辞退しない」といった文言を記載しておきましょう。

返信用封筒

入社承諾書など、採用者からなんらかの書類を返信してもらう必要がある場合は、通知書とあわせて返信用封筒を同封しておきます。求職者からの返信をスムーズに促せるだけでなく、宛名のミスを防げます。採用担当者は、自社の住所や宛名の記載に合わせ、切手の貼り付けも忘れずに行いましょう。

不採用者への通知書類

採用者へ送付する採用通知について紹介してきましたが、不採用の方に向けた不採用通知の送付も必要です。

不採用通知では、個別に不採用理由のような直接的な表現を記載せず、採用に関わる書類送付への協力や面接までご足労いただいたことへの謝意を文章にしましょう。

不採用通知は、受け取り側の気持ちを考えた文章を心がけることが大切です。

採用通知書を送るときの注意点

採用通知を送る際には、ふたつの注意点を知っておきましょう。これから紹介するポイントを押さえることで、優秀な人材の確保につながります。

約1週間以内を目安に送る

採用通知は、あくまでも企業側が働いてほしい人材に対して採用決定した旨を通知する文書です。採用通知を送る段階では、応募者側は採用されることに合意しておらず、ほかの企業の面接を受けていることを理解しておきましょう。

そのため、採用を決定したら速やかに採用通知を送付する必要があります。目安としては、面接日から1週間以内が適切です。

前述のとおり、面接日からあまりにも日数が経過してしまうと、応募者側の企業に対する意欲も薄れてきます。また、優秀な人材であればあるほど、ほかの企業に内定が決まってしまう恐れもあるでしょう。

優秀な人材が他企業に就職してしまわないよう、早い段階で採用通知を送るように心がけてください。

誤字脱字・抜け漏れに注意する

採用通知書の中には、これからのスケジュールや必要事項も記載することが多く、誤字脱字や情報の抜け漏れは絶対に避けなければなりません。

文書内に誤った情報があったり、本来伝えるべき情報がなかったりすると、のちにトラブルの原因になる可能性もあります。

企業の信用にも関わる部分なので、内容や誤字脱字には十分な注意を払い、ダブルチェックなどをしたうえで送付するようにしましょう。

採用通知はメールでも良い?

近年では、就活サイトの普及やデジタル化が進み、多くの採用工程もオンラインに置き換わりつつあります。そのため、採用通知は書面での郵送が一般的でしたが、現在はメールでも問題はありません。

また、メールでの採用通知なら応募者側にとってもすぐに返信できるメリットがあり、採用担当者の負担も大きく軽減されます。

不採用通知に関しても、メールなら手間がかからず、素早く結果を知らせられるでしょう。

まとめ

採用通知書は、求職者に採用を伝える大切な書類です。合わせて企業側としても、入社に関する書類の作成に欠かせない連絡手段となっています。

しかし、採用活動の忙しい時期に毎年書類を作成するのは安易なことではありません。そのような場合は、日付や名前を変更するだけで使用できる、採用通知書のテンプレートを作成してみてはいかがでしょうか。

 

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