
【タレントプールとは】欲しい人材に手が届く必須の採用手法
人材の採用は容易ではなく、自社が求める人物像に当てはまる人を一人でも多く採用するためには、企業側も積極的にアプローチする必要があります。
良い人材を集める方法は、社員の紹介や採用担当者からのスカウトなど複数あり、タレントプールもそのうちのひとつです。今後はただ応募を待つだけの受動的な採用だけではなく、タレントプールの活用による積極的な採用方法も取り入れてはいかがでしょうか。
ここでは欲しい人材にアプローチするための方法のひとつ、タレントプールの活用について紹介します。
この記事の目次
タレントプールとは
タレントプール(talent pool)を直訳すると、「才能のある人を蓄える」となります。その名のとおり優秀な人材および採用候補者のデータを管理しておくことです。
従来の応募者を募る選考方法では、選考途中で辞退した方や不合格となった方のデータは「即座に廃棄して終わり」でした。しかし、なかには採用した人と同様のスキルや業務経歴を持つ人材など、ちょっとした差でやむを得ず採用を見送った応募者も含まれるのではないでしょうか。
タレントプールの場合、たとえ今回は選考に漏れたとしても、将来的な縁を期待して応募者とのつながりを持ち続けることができます。
タレントプールのメリット
タレントプールを行うことで、さまざまなメリットが期待できます。代表的なものとして、以下に3つあげられます。
ミスマッチを防ぐことができる
タレントプールへ登録した人材には、直接アプローチすることができます。現時点では採用には至らなくとも機会があれば採用したい、と考える相手との長期的なつながりを持てることが大きなポイントです。
従来の人材募集では伝えきれない自社の魅力や強みを知ってもらえるうえ、企業側も人材について深く理解することができます。お互いに理解する時間を多く取れば、採用後のミスマッチ防止にもつながるでしょう。
また、自社に対するエンゲージメントを上げる効果もあります。エンゲージメントとは従業員の会社への愛着心や思い入れなど、いわゆる愛社精神を意味する言葉です。会社への思い入れが強ければ、高い貢献度も期待できます。
効率的に採用活動を進められる
タレントプールで保管する人材データは、自社に興味を持っている求職者で構成されます。そのため母集団形成を改めて行う必要がありません。
たとえば同等の能力を持つAさんとBさんが応募してきたとき、些細な条件の違いによってAさんを採用したとしても、必ずしもAさんが自社に定着するとは限りません。Bさんのデータをタレントプールに保管しておくと、なんらかの理由でAさんが入社後間もなく退職した場合、Bさんに再度アプローチすることが可能です。
このように、新たに求人の必要が出たときに効率的な採用活動を進められるのがタレントプールです。従来の採用後に応募者の情報すべてを廃棄する方法では、Bさんに再度アプローチすることは困難でしょう。
求人が出ても、タレントプールで保管していた人材データの中から条件に適した相手へ直接アプローチを掛けられるため、求人情報誌への掲載申し込みなど手間が生じません。
採用コストの削減になる
再び人材を採用するとき、求人情報誌への掲載が一般的な方法でした。
しかし情報を掲載してもらうとなると、1回につき数万円あるいは数十万円のコストが生じます。媒体によって金額の大きさは異なりますが、手間や費用がかかることに変わりはないでしょう。
タレントプールを活用した採用活動は、自社に興味を持ってくれた人材に対してメールなどで直接交渉を申し込むことができます。人材(タレント)のデータベースとして長期的に活用すれば、求人情報誌や人材紹介などコストがかかりやすい有料サービスへ依存せずに済むでしょう。
手間はもちろん、採用コストの削減も期待できます。
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タレントプールを導入した採用活動の流れ
タレントプールのメリットを最大限発揮するためには、保管するデータの吟味など複数の注意点があります。
一度、自社に興味を示してくれたり応募してくれたりした実績がある人材でも、日数が経てば他社で働いている可能性は否定できません。突然「自社に来ませんか」と連絡をしたところで、応じてくれる人は多くないでしょう。まずは手順を追ってアプローチすることが重要です。
この項目では、タレントプールを導入した採用活動の流れ(データベースの構築から採用まで)を紹介します。
1:タレントの発掘・蓄積
まずはタレントプールとして活用するデータベースを作成しましょう。能力や人柄など自社に合いそうな人材を探し、情報を登録します。
登録する情報は、求人へ応募してくれた人材のみに限定する必要はありません。SNSなどさまざまな媒体を利用して、幅広く情報を集めることがデータベース構築のポイントです。
資料請求や求人への応募など、人材からコンタクトを得られていない場合は、企業側から積極的にアプローチしてつながります。はじめはSNSのアカウントを互いにフォローし合う程度でも十分です。
2:タレントと定期的に連絡を取る
一度や二度のコンタクト程度では、自社に対する興味を維持してもらうことは困難です。定期的に連絡を取り、意識してタレントとの関係を維持しなければなりません。
連絡におすすめの内容は、以下の2種類です。
・人材にとって有益な情報
・イベントの通知・招待
業界や自社に関する情報を提供することで、自社とつながるメリットを感じてもらえます。イベントを開催するときは情報提供のみに留めず、招待してつながりを強めることも重要です。
3:タレントにアプローチする
蓄積したデータベースの中から、欲しい人材に声をかけてみましょう。タレント側としても入社条件に対して直接交渉できるメリットがあるため、工夫次第で前向きな返答をもらえます。
事業拡大など自社の都合によってオファーする方法はもちろん、人材が転職を検討しているタイミングでコンタクトをとることも可能です。
タレントプールを活用して採用活動をより効果的なものにしたい方は、以下の資料もぜひご覧ください。採用に役立つ情報を数多くご紹介しています。
タレントプールに活用できるツール
単純なデータベースであれば一般的なオフィスツールで作成できます。しかしタレントプールをさまざまな目的のもと活用することを考えると、必ずしも最適とはいえません。
この項目では、タレントプールの作成や活用におすすめのツールについて紹介します。
SNS
情報の賞味期限が早い現代において、更新に手間や時間のかかるコーポレートサイトのみのプロモーションは非効率的です。より手軽かつリアルタイムで情報のやりとりができるSNSは、採用活動でも重要な役割を担います。
タレントプールの活用で取り入れたいSNSは、世界的にユーザー数の多い以下の2種類です。
・Facebook
・Twitter
特徴は手軽に情報発信できるだけではなく、タレントと直接コンタクトを取れる点です。相互フォローすることにより、イベントの招待など定期的なコンタクトにも使用できます。
また、第三者にも気軽に情報拡散してもらいやすいツールのため、さらに多くの人材とつながることも可能です。
採用管理システム
採用管理システムは、採用活動に特化したツールです。求人募集から応募者とのやりとりをひとつのシステムの中で管理することで、採用活動の業務効率化を図ることができます。
採用管理システムのひとつであるTalentClip(タレントクリップ)なら、タレント情報を集めるだけではなく、タレントをキープしたり直接アプローチしたりと多種多様な機能を活用できます。
ほかにも応募者の対応や採用活動の進捗管理、面接日程の調整など、採用フローの一元管理が可能です。
求人メディアのWorkinやIndeedとも連携しているため、母集団形成もスマートに進められます。
TalentClipの機能について詳しく知りたい方は、ぜひ一度お問い合わせください。
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まとめ
タレントプールとは、採用には至らずとも縁を失うには惜しい優秀な人材の情報を独自のデータベースに保管することです。採用直後に辞められてしまい、急遽人員を補充したいときや、事業拡大で新たに人材を採用したいときに活用できます。
ただし、情報を保管するのみではタレントプールのメリットを発揮することはできません。定期的に連絡を取ったり自社や業界の情報を提供したりと、積極的にアプローチする必要があります。
採用活動についてより深く知りたい方は、提供しているダウンロード資料もぜひご活用ください。