採用力をクリエイトするメディア

採用はスクリーニングで効率化できる?メリットと手法を紹介

2023年3月10日

採用活動による手間やコストに頭を悩ませていませんか。担当者が数名いる企業なら、なおさら効率良く採用を進めていきたいところです。そこで知っておきたいのが、採用のスクリーニングです。

この記事では、採用で取り入れられているスクリーニングの手法と注意点を紹介します。

採用のスクリーニングとはなにか?

採用の際、応募者全員を面接して採用するかどうか判断するのは、時間もかかる上に、採用コストも手間もかかります。ほしい人材を効率良く採用するには、採用手法を見直す必要があるでしょう。効率の良い採用で考えたいのが、採用のスクリーニングです。

採用のスクリーニングとは?

スクリーニングとは、ふるいわけることです。特に、採用においてのスクリーニングは、自社の採用基準に満たない人材がいないか、応募者をふるいにかけることをいいます。

採用基準は、学歴、資格、経験などさまざまです。あらかじめ設定した採用基準に満たない人材を探す作業のため、履歴書などから読み取れる少ない情報でもふるいにかけられます。面接の前に実施する書類選考や筆記試験など、採用の初期に行われることが多いです。

人材を探し出すという意味ではマッチングと似ていますが、マッチングは自社が求める人材を探し出すこと。スクリーニングは、正反対の採用基準に満たない人材を探すことであるため、マッチングとは異なります。

マッチングより情報が少なくても人材をふるい分けできるのが、スクリーニングの特徴です。

採用スクリーニングをするメリット

採用スクリーニングのメリットは、効率良く採用活動を行えることです。

■採用担当者の負担や人件費を減らせる
採用スクリーニングを行わないということは、つまり、すべての応募者と面接して採用の有無を決定することです。

採用に足る人物か見極めるには、面接の中で効果的な質問をする必要があり、できるだけ応募者から情報を引き出す必要があります。さらに、見極めるには、ある程度の面接時間も確保する必要があり、応募者との面接日時の調整も行う必要があるでしょう。

すべてを実行するとなると採用担当者の負担は大きいです。採用スクリーニングは、事前に面接する応募者を絞ることによって、担当者の負担軽減や人件費カットに役立ちます。

■残った応募者の選考に時間をかけられる
採用スクリーニングで応募者をふるいにかけることにより、重要な選考過程において、ある程度人数を絞れます。人数を絞り込むことで、一人ひとりにかけられる時間も増やせるでしょう。残った応募者の選考を重点的に行えるため、より自社にマッチした人材を採用しやすくなります。

採用で使われるスクリーニングの手法

採用でのスクリーニングはどのように行うべきなのでしょうか。代表的なスクリーニングの手法を紹介します。

履歴書(エントリーシート)のチェック

多くの企業では、応募時に履歴書や職務経歴書の提出を応募者に求めていることが多いかと思います。スクリーニング手法のひとつは、提出を受けた履歴書などからふるい分けする方法です。

履歴書や職務経歴書からは学歴や実績などの情報、作成者自身が一から作る職務経歴書からは文章作成能力などがわかるでしょう。エントリーシートからの情報で、自社の採用基準にあるかチェックします。

また、応募時に、簡単な自己PRを動画にまとめた動画のエントリー(面接動画)を求める企業も増えてきました。面接動画によるスクリーニングのメリットは、書類ではわからない応募者の声や表情からより多くの情報を得られることです。

スクリーニングのひとつとして、履歴書だけでなく、面接動画を活用してみるのも良いでしょう。設定した自社の採用基準に合わせて応募時の提出物をまとめておきます。

適性検査の実施

筆記試験の実施も、採用におけるスクリーニングの手法のひとつです。性格を見る適性テストと基礎学力を見る能力テストが一緒になったSPI総合検査、心理検査であるクレペリンテストなどが広く知られています。

実際にSPI総合検査やクレペリンテストは導入している企業も多いです。適性検査でスクリーニングするメリットは、能力や性格を可視化でき、客観的に人材を判断できること。専門職では、SPIなどに加え専門知識を筆記試験で問うこともあります。

なお、筆記試験の結果から、何をもって合格とするかが特に決められているわけではありません。

どの程度の学力が必要か、どのような性格の人材がほしいのか、合格の基準は企業次第です。学力はあまり重視せず、SPIやクレペリンテストなどの性格や心理を基準の重点に置く企業もあります。

調査機関に依頼

採用のスクリーニングの手法には、自社だけでチェックするのではなく、外部機関を活用する方法もあります。自社だけでは事実を確認することが困難な、応募者の本当の経歴や人間性を外部の調査専門の機関に依頼する方法です。

企業は、応募者から履歴書などを提出してもらい、経歴などを確認します。しかし、提出を受けた書類上の情報は、あくまで応募者の自己申告であるため、必ずしも正しい情報とは限りません。経歴や内容に誤りがある可能性もあります。

外部の調査機関の利用は、応募者の申告に問題はないか、人間性も含め問題ないか確認するために重要です。経歴や過去の職場での勤怠、勤務態度、性格など、さまざまな情報を取得できるため、採用後のリスクを軽減できます。

ただし、調査には費用もかかるため、応募者全員の情報を調査機関で取得するのは非効率的です。多くは、最終選考の前に実施されます。

採用スクリーニングを取り入れる際の注意点

採用スクリーニングは、採用活動の効率化に役立ちますが、万能ではありません。採用スクリーニングを取り入れるときに注意すべきふたつのポイントを解説します。

採用担当者の主観が入り込んでしまう

採用スクリーニングでの注意点のひとつは、採用担当者の主観が入り込む可能性があることです。

当然、採用スクリーニングでは基準を定めるのですが、筆記試験の結果のように点数で評価できるものばかりではありません。応募者の人間性や第一印象などスコア化が難しいものもあります。

そこで増えているのが、AIの導入です。エントリーシートの誤字脱字や文章の乱れを数値化して、基準点を下回った応募者をはじくなどの方法がAIをもちいて行われています。AIによれば、客観的に判断できるほか、人の主観が入り込む余地を排除することが可能です。

以上のように、AIによるスクリーニングは効果的ですが、一方で基準の設定に問題もあります。設定自体が間違っていると、機械的に処理するために、本当に必要な人材をはじくリスクもあるためです。バランスや活用のしかたを良く検討する必要があります。

マッチングで採用できる人材を見逃してしまう

スクリーニングには、マッチングであれば適した人材を、スクリーニングによって見逃してしまう点にも問題があります。スクリーニングでは一定の基準を設けますが、設けた基準以外で優れた部分をもつ人材を絞り込むことはできないためです。

しかし、だからといってマッチングを重視すれば良いわけでもありません。マッチングは、スクリーニングと違い、すべての応募者を見て人材を探し出す手法のため、手間やコストがかかります。

スクリーニングに頼り過ぎない、あるいはマッチングに頼り過ぎない、バランスのとれた手法で採用を進めていく必要があるでしょう。

Talent Clip(タレントクリップ)なら、候補となる人材を集め、情報をキープできます。採用したいときに、いつでも蓄積した情報を活用できるのがポイントです。

さらに、データの一括管理やシステムとの連携など、ほかにも採用活動を効率化できる機能が備わっています。採用活動の効率化を考えるなら、Talent Clipの導入から考えてみてはいかがでしょうか。

お問い合わせはこちら

まとめ

採用のスクリーニングは、応募者を絞り込んで、採用を効率良く進めるのに効果的です。しかし、担当者の主観が入り込むなどの問題もあります。スクリーニング以外で、効率化できる方法を取り入れることも検討してみると良いでしょう。

 

この記事をシェア:
採用ノウハウ