
リテンション施策で離職者を減らす!採用時にもできることとは?
企業では、優秀な人材を確保するために、採用における工夫だけでなくリテンション施策に力を入れているところが多くあります。
リテンションの施策にはさまざまな方法があり、企業によって独自の方法で行われている場合もありますが、根本にある目的は「離職者を減らす」ことです。
この記事では、リテンションの施策が必要とされる背景やリテンションとはどのようなものなのか、施策として有効な手段について解説します。
この記事の目次
リテンション施策が必要とされる理由
リテンションの施策が必要とされる背景には、優秀な人材が他社に流出するのを防ぎ、定着率を向上させるという目的があります。
採用方法にさまざまな工夫を施して優秀な人材を確保したとしても、リテンションの施策が適切に行われていなければ採用した人材が離職する可能性があるためです。
ここからは、リテンションとはどのようなものなのか、離職してしまう3つの原因やなぜ離職者を減らすための施策が必要になるのか、という点について紹介します。
リテンションとは?
リテンションとは、維持や保有・保持などを意味する「Retension」からくる言葉です。
人事においては、人材の確保や定着という意味でつかわれるものであり、リテンションの施策は「人材の確保・定着のために行う施策」を意味します。
リテンションの施策は、離職を防ぐのと同時に従業員のモチベーションアップや組織力強化にも効果的です。
つまり、優秀な人材を確保するためには、採用活動の方法だけでなく人材の離職を防ぐための施策を合わせて取り入れる必要があるといえるでしょう。
離職者が多いのはデメリットばかり
離職者が多いと、企業にとってどのようなデメリットがあるのでしょうか。デメリットとして、採用や育成にかけた時間とコストが無駄になるという点が挙げられます。
新たな人材を確保して、自社の業務を行ってもらうためには、社員教育や指導が必要になるため少なからずコストが発生するものです。
せっかく培ったノウハウが失われ、新たな人材を採用してまたゼロから指導・育成を行うことになります。
そのうえ、離職者が増加すると残った従業員で業務を行わなければならなくなり、業務負担が増加してさらなる離職につながる要因になりかねません。
離職者が増加すると採用・育成コストが無駄になるだけでなく、離職の連鎖が発生して労働環境の悪化や業務効率の低下などを引き起こす可能性があります。
悪循環を断ち切るためにも、リテンションの施策を適切に行って定着率向上に努めることが重要になるでしょう。
従業員が離職する3つの原因
従業員が離職する背景には、大きく分けて3つの原因があります。
・上司・部下・同僚間などの人間関係に問題がある
社内の人間関係が原因で、離職するケースは多くあります。たとえば、上司からの強い叱責を受け続けていたり、部下の育成が思うようにいかず悩んでしまったりするような状況です。
また、同僚間でも意見の衝突やトラブルが発生するなどして、離職につながる恐れがあります。
・仕事内容に問題がある
仕事内容の問題で離職につながることもあります。業務負担が大きく時間外労働が常態化している、希望していた業務を任せてもらうことができないなどです。
業務負担が一部の従業員に集中したり、希望するキャリアビジョンとのミスマッチが発生したりしないように配慮する必要があります。
・給与や待遇に不満がある
給与や待遇面で不満があることも、離職する原因になります。
目標達成などの成果を挙げているにもかかわらず給与が上がらなかったり、自分よりもあとから入社した人の待遇が良かったりするようなケースです。
この3つの離職要因を取り除くためにも、リテンションの施策を有効活用していきましょう。
多くの企業が実行するリテンションの施策とは?
多くの企業で行われているリテンションの施策とは、具体的にどのような取り組みなのでしょうか。
ここからは、リテンションの施策として取り入れられている取り組みの具体例や、効果と導入のポイントについて紹介します。
社内コミュニケーションの促進
リテンションの施策として、社内コミュニケーションの促進を図る方法があります。
上司との定期面談を増やして悩みや困っていることを聞く機会を設け、成長や業務をうまく進めるサポートを行うなどの施策です。
また、業務中だけでなくサークル活動やレクレーション、社内SNSを導入するなどして、部署を越えた交流を促す方法もあります。
直属の上司や同じチームの同僚には相談しにくい内容も、部署の異なる社員であれば打ち明けやすいという人もいるでしょう。
従業員間のコミュニケーションを活性化させ、お互いの得意なことや人柄を知ることで、チームワークの向上につながるメリットもあります。
労働環境や待遇の改善
リテンションの施策として、労働環境や待遇の改善に取り組むのも重要です。従業員が働きやすい環境をつくることで、業務負担が原因で離職する社員を減らすことができます。
また人事考課・評価制度の見直しを行い、達成した成果が適切に評価されるような仕組みを構築しましょう。
働くことの意義や目標を設定し、成果を挙げた際にはきちんと評価に結び付けることで、社員が業務に取り組むモチベーションを引き出すことが重要になります。
また、上述の上司との定期面談などで不満や希望を聞き出して、実際の施策に反映していくのも良いでしょう。
育成方法の見直し
リテンションの施策は、育成方法を見直して部下の能力を伸ばす方法も効果的です。
新入社員に対して直接業務で接する上司以外に、助言やフィードバック、相談ができるメンターをあてがう方法があります。
メンター制度を導入することで、悩みや困っていることなどをひとりで抱え込みにくくなるでしょう。
また、能力開発や教育、資格取得の機会を積極的に設けて、社員自らが成長できる場を提供するのも有効な手段です。
能力開発・資格取得によって、どのような業務につけるようになり評価されるのかを明確にし、社員がキャリアパスをイメージしやすいように提示しましょう。
採用時にできるリテンション
リテンションの施策は、既存の社員に向けた環境や制度の整備だけでなく、採用活動の段階で行うことが可能な取り組みでもあります。
たとえば、求職者に対して正確かつ具体的な情報提供を行うなど、採用後のミスマッチを防ぐような施策です。
どんな仕事を任せられるのか、どんな人と一緒に働くのか、どんな待遇なのか、どんな教育を受けられるのかなど、採用後のイメージが明確になるような情報提供を行いましょう。
また、社風のアピールも重要な施策のひとつです。自社の採用ページを充実させ、社員のインタビューや一日のスケジュールを例示するなどの方法もあります。
魅力的な採用ページをつくるのであれば、Talent Clip(タレントクリップ)の活用をご検討ください。
豊富なテンプレートがあり、ベースカラーも選ぶことができます。写真掲載なども可能なので、自社ならではの採用ページを簡単に作成することができます。
さらに、求職者の情報を一元管理できるため、応募者対応もスムーズになり、対応への不満による内定辞退を減らすことができるのもメリットのひとつです。
リテンションの施策を行うのであればぜひTalent Clipを活用して、充実した採用ページからの情報提供に役立ててみてはいかがでしょうか。
まとめ
リテンションの施策を取り入れる場合、社員がどのような点に不満をもっているのかを正確に把握し、適切な環境や制度の整備を行わなければなりません。
定期面談やメンター制度、部署を越えたレクリエーションなどで社員間の関係性を構築し、相談や意見を言いやすい社内風土を整えることが重要になります。
また、離職率の低下ばかりに目を向けるのではなく、採用時のミスマッチを防ぐ対策も講じていきましょう。