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【中途採用】人事が抱える採用課題の原因と解決するポイント

2023年3月16日

現代は働き手が減少していることで、中途採用も売り手市場となっています。質の高い採用活動を行い、優秀な人材を確保したいところですが、実際には多くの課題があるようです。

この記事では、中途採用における課題や担当者の悩みを解決する方法を紹介します。

そもそも「採用課題」とは?

人手不足が深刻化している中、優秀な人材を確保するためには「採用課題」を解決しなければならないといわれています。しかし自社の採用課題について明確に説明できる採用担当者の方は少ないのではないでしょうか。

ここでは、採用課題の概要と自社の採用課題を見つける方法について解説していきます。

人材採用における具体的な改善点

採用課題とは、採用における問題点を指します。採用活動を行う中で、以下のような結果になってしまったとき、採用課題が隠れているといえるでしょう。

・人材を採用できなかった
・求人を出しても募集が集まらなかった
・採用した人材がすぐに辞めてしまった

このような結果を防ぐために、採用課題を見つけて改善していく必要があるのです。

採用の結果以外にも、採用活動を進める中でネックになった部分からも採用課題を見つけられます。

まずはどの段階でどのような採用課題があるのかを把握しましょう。

採用フローを明らかにし、それぞれの工程の歩留まりを数値化することで具体的な採用課題が見えてきます。どの時点でどのような問題があったかを客観的に振り返り、自社の採用課題を明確にしてみてください。

現時点で採用に問題を感じていない企業でも、採用活動の振り返りを定期的に行うことで採用課題を事前に予防できるでしょう。

中途採用の目的を明確にしておくことも大切

中途採用の場合は、採用課題とともに「採用の目的」を明らかにしておくことが重要です。

新卒採用では学生に社会人経験やビジネススキルがないため、多くの企業がポテンシャルを重視します。しかし、中途採用では即戦力になるかを重視した方が良いでしょう。

そのため、面接の際は過去の経歴や経験したことのある業務内容などを質問するのが一般的です。

職歴や経歴以外にも、これまでの職務経験の中でトラブルに遭遇したときの対処法や、ストレスを感じた場合の解決方法についても質問すると人材の見極めに役立てられるでしょう。

【自社はどうか?】中途採用における課題とは

中途採用を成功させるためにも、まずは課題を把握しておくことが重要です。自社の状況などと照らし合わせながら考えてきましょう。

応募者の数

応募者を適切に集めるためには質の高い母集団形成が必要です。母集団の質によって、求めている人材からの応募数に違いが出るでしょう。

想定よりも応募者が集まらなかった場合は、少ない中から決めなければならず、必要な条件に当てはまる人材がいなければ採用活動も振り出しに戻ります。

原因としては、企業の魅力がアピールできていないことや、求人情報の内容が薄く応募者に不安や疑問を抱かせていることなどが考えられるでしょう。

逆に必要以上に集まり過ぎると、選考作業に時間と労力を使うことになります。企業への関心や魅力があるともいえますが、多くの中から人材を選ぶのは簡単ではないでしょう。

応募者が多すぎる原因として考えられるのは、応募条件の範囲が適切に絞られていないことがあげられます。

無駄に条件の範囲を広げると、本当に求めている人材は集まりにくいのに対して、人数が多くなり、選考作業の工数が増えることになるのです。

人材の見極め

中途採用で、入社後に即戦力として活躍できる人材かを判断するためには、採用担当者の人を見極める力が肝心となります。

判断を誤ると、採用できたとしてもミスマッチの起こる可能性が高く、状態によっては早期の離職も考えられます。

現場や採用業務の負担を最小限に抑えるためにも、できるかぎり人材を見極められるように努めなければなりません。

そのためには、コミュニケーションを綿密に取る必要があります。

企業側と応募者側、双方の希望や条件、仕事に対する考え方や価値観が合致しているかどうかが重要であり、しっかりと話し合わなければお互いに理解することができません。

内定の辞退

内定の辞退は、企業にとって深刻な問題のひとつです。特に中途採用の内定辞退は、新卒採用に比べて特に多い傾向にあるため、頭を抱えている採用担当者も多いのではないでしょうか。

内定を辞退する理由は、「内定から入社までの間に勤務先の企業から引き止められた」、「同時並行で面接を受けていた他社から内定をもらった」などさまざまです

転職先の内定から入社までの間に、内定者は自分の判断が正しかったのかどうかを改めて考えます。その中で、やはり転職はやめておこうという結論に達する人も少なからず存在するのです。

内定の辞退を防ぐためには、内定後も内定者と定期的にコミュニケーションを取る必要があります。転職への不安、入社に当たっての心配事などをひとつひとつ丁寧に対応しながら解決し、確実に入社してもらえる環境を整えなければならないのです。

採用活動は内定を出したら終わりではなく、内定者が入社するまで続いているといえるでしょう。

定着率

中途採用は、入社してもらうこと以上に、定着して活躍を続けてもらうことが重要です。採用した人材が定着し、活躍できなければ成功とはいえません。しかし、どんなに良い人材を採用できても早期退職することがあります。

定着率が低い主な原因としては、ふたつのことが考えられます

ひとつ目は、入社後のギャップが生じているということです。「入社前の面接で聞いていたことと違う」、「思っていた雰囲気ではなかった」など、入社前に内定者が抱いていたイメージと入社後の事実と異なる場合に、離職につながるおそれがあります。

これを防ぐには、求人情報や選考時に自社の良い面も悪い面も包み隠さず伝えるようにすることが大切です。悪い面を受け入れたうえで内定をもらった場合、内定者もある程度の心づもりはしているので、ギャップを感じることも少なくなります。

ふたつ目は、入社後のフォロー体制が整っていないということです。企業側が内定者を受け入れる環境が整っていないと、内定者が戸惑ってしまい、離職につながりかねません。

特に、研修や業務の細かい説明などの入社後のフォローやマニュアルが無いなど、現場のマネジメントが適切にできていない可能性があります。このような場合は、採用業務だけでは無く、現場の職場環境としての見直しも課題になるでしょう。

入社後の研修やOJTなどの体制を整え、中途採用者が戸惑うことなく企業に溶け込めるような体制を整えておくことが大切です。

【当てはまる?】中途の採用活動の悩みが絶えない原因とは

中途採用は課題も多く、悩みの絶えない人事担当者もいると思います。

悩みが解決しにくい背景には何があるのでしょうか。ここではその原因について考えてみましょう。

採用手法が適切ではない

現代の採用手法は多様化が進んでいるため、取り組んでいる活動が適切でない場合があります。

欲しい人材が集まりそうな求人媒体に載せていない、イベントなどに参加していないなどが原因で、積極的な企業の情報発信ができていないのかもしれません。

ターゲットの目に留まるような工夫がされていないと、どれほど条件や環境が良くても応募者
は集まりにくいでしょう。

採用基準があいまいになっている

採用ターゲットが明確になっていないと、企業が求めている人物像が把握できず、本当に必要な人材を採用できません。
以下のような曖昧なイメージでは「どのように」が分からず、人によってバラバラな捉え方にもなります。

・コミュニケーションができる
・積極的
・販売経験あり など

また基準が明確でも、面接官の間での評価基準が共有できていなければいけません。

採用ノウハウが蓄積されていない

効率的で質の高い採用活動のためには、改善点や成功実績などのノウハウを蓄積していく必要があります。

しかし、採用への時間がかけられないという企業も多く、採用活動における重要度が低く見られている場合もあるでしょう。

データを蓄積して次に活かすためには、どうしても時間と労力が必要です。環境面が起因して、採用の質を高められないこともあるでしょう。

採用活動のコストは限られている

中小企業の場合、大企業のように採用活動に大きなコストをかけられません。

認知度の高い企業であれば、コストを抑えながらの採用活動も可能です。しかし、認知度の低い企業の場合は限られた予算の中で結果を出さなければならないため、非常に難しい問題といえるでしょう。

限られた予算の中で採用活動を行っていくためには、自社の採用コストを見直す必要があります。

採用コストには内部コストと外部コストがあり、両者の内訳を明らかにすることで、不要な採用活動を見つけられるでしょう。

内部コストは、主に採用担当者の人件費です。外注費と違って目に見えにくいコストですが、採用コストを見直す上では重要な項目になります。

外部コストは、求人媒体への広告費、人材紹介サービスの利用料、採用サイトの制作費、会社案内パンフレットの印刷代などです。

採用コストを見直して予算に余裕ができれば、新しい施策の実施も可能になるでしょう。

【やるべき!】中途採用における課題の解決策を4つ紹介

ここからは、中途採用の課題と悩みを解決する方法を3つに分けて紹介します。

自社の魅力を積極的にアピールする

応募者の獲得には、自社の魅力を積極的にアピールすることが重要です。

採用ホームページを開設することで、多くの人に情報をオープンな状態にできます。SNSもあわせて活用することで、さらに効果的にアピールできるでしょう。

転職説明会イベントなどへの参加も、自社を発信するためには必要な活動です。

ほかにも、自社の求人をより効果的に募集する方法がありますので、詳しく知りたい方は以下のページを参考にしてください。

採用基準を明確にする

採用基準を明確にするということは、採用したい部署やポジションに合った求める人物像を明確にするということです。どんな人が欲しいのかをきちんと整理しないままで求人を出してしまうと、企業側も内定者側も入社後のミスマッチに悩むことになってしまいます。

そうならないためにも、即戦力となり得るスキルや経験があるかどうか、社風に適応できそうな性格かどうかなど、採用基準を明確化し、その採用基準をもとに面接や書類選考を行うことが大切です

例えば、以下のような項目が挙げられます

・相手の心情を推し測ることができている
・周りを巻き込んで行動した経験がある
・どの環境でも自ら進んで成長しようと行動している
・ルールを遵守できる

採用基準を考えるときは、自社が抱えている課題とも照らし合わせ、その課題解決の一助となり得るかどうかも検討しておく必要があります。コストをかけて採用する以上、自社にとって有益な人材を獲得しなければ意味がありません。

採用基準を作成して、応募者を評価する際には、採用基準の中でも特に重視したいことに優先順位をつけておきましょう。そうすることで、より自社が欲しい人材を獲得できる可能性が高まります。

優秀な人材を見極めるための採用基準については、次の記事も参考にしてください。

採用マーケティングを取り入れる

採用マーケティングを取り入れるのもひとつの方法です。3C分析などをもちいて自社の強みや魅力を考え、訴求ポイントを考えてみましょう。3C分析とは、採用したい人材と競合他社、自社の魅力の3軸で分析し、採用に役立てる手法です。

自社が伝えたいことだけではなく、ターゲットがどのようなことを知りたいのかをしっかりと捉えたうえで情報発信を行いましょう。仮説を立てながら、ターゲットに自社の魅力や特徴がより響く方法を模索し続けることが大切です。

自社に合った採用手法を用いる

採用活動をするときは、採用する職種、採用にかけられる予算などに合わせて採用手法を検討しましょう。求人広告、転職サイトなどが一般的ですが、新しい採用手法も取り入れていくことで、よりアプローチできる応募者の幅が広がります

近年注目を集めている採用手法を3つ紹介します。

・ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、企業側が求職者にアプローチする「攻め」の採用手法です。

転職エージェントなどを利用する場合、運営会社に掲載を依頼したあとは求職者からの応募を待つのみになりますが、ダイレクトリクルーティングなら、企業側から積極的に接点をつくることができるため、自社が欲しい人材を獲得しやすくなります。

・リファラル採用
リファラル採用は、自社の社員に人材を紹介、推薦してもらう採用手法のことです。社員なら自社の求める人材像や必須スキルなどをよくわかっているため、ミスマッチが起きにくいことが特徴です。

また、縁故採用とは違い、最終的には自社の採用基準と照らし合わせて採用するため、より自社にマッチした人材を採用することが可能です。

・ソーシャルリクルーティング
ソーシャルリクルーティングは、SNSを活用した採用手法のことです。若年層のSNS利用率は非常に高く、気軽にコミュニケーションをとることができるため、近年人気が出ています。

SNSは無料で利用できることが多いので、採用活動のコスト削減が可能です。なるべくコストを抑えて採用活動を行いたい企業にもおすすめの採用手法となります。

フォロー体制を整える

せっかく入社しても放置されたり、逆に仕事の進め方が分からない状態で大量の業務を任されたりしては、不満を感じ短期間で辞めたい気持ちが高まるでしょう。

定着率を上げるには、中途社員が不満を感じないようフォローできる環境づくりが大切です。

社内でのコミュニケーションや声かけ、何かあっても相談しやすい環境を心がけてフォロー体制を整えましょう。

さらに、サポート役として先輩をひとり付けておくなどすると、仕事面での不安を無くす効果も期待できます。

しかし、採用活動が多忙な時期は、そこまで対応することは簡単ではありません。

採用活動がなかなかスムーズに進まない場合は、採用管理システムの活用をおすすめします。採用管理システムを導入すると、求人から応募者とのやりとりといった採用フローを一元管理でき、業務の負担を軽減することができます。フォロー体制の整備にも手を回せる余裕が生まれるでしょう。

採用管理システムのひとつであるTalentClip(タレントクリップ)であれば、ターゲットに合わせた求人票や採用ホームページをスムーズに作成することが可能です。

求職者・タレントの情報を一括管理しているため、今後の採用活動にも活かせます。評価基準を決める指標にもなるため、入社後のフォローもしやすくなるでしょう。

中途採用でお悩みの方は、採用業務を効率的に行えるTalentClipをぜひご検討ください。

まとめ

今回は、中途採用の課題について解説しました。

適切な応募者数の確保や人材の見極め、人材のフォローなど、担当者はさまざまな課題をクリアしなければなりません。

そのためには、ノウハウを蓄積して採用の質を高める必要がありますが、業務ができる時間は限られています。

少しでも効率的な採用活動を行うためには、ツールの活用も重要になるでしょう。ツールを検討中の方は、TalentClipをぜひご利用ください。

 

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