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人手不足の業界は女性の積極採用が問題解消につながる

近年では、広い業界で人手不足は深刻な問題とされ、会社の事業にも大きな影響を与えています。この問題を解決する方法として女性の社会進出が注目されており、積極的に採用することで人手不足を解消している企業も多く存在しています。

そのため、人手不足を解消する解決策として女性の採用を検討している企業も多いのでないでしょうか。

そこで今回は、人手不足を抱えている方を対象に女性の積極採用について解説していきます。

人手不足になりやすい業界とは

まずは人手不足になりやすい業界を紹介していきます。正社員と非正社員の2つに分類して、人手不足の減少を解説していきます。

正社員採用

業界別の人手不足状況(2021年4月)

業界 人手不足の割合
メンテナンス・警備・検査 55.6%
教育サービス 55.6%
建設 54.5%
情報サービス 54.1%
農・林・水産 53.5%
自動車・同部品小売 50.0%

上記の業界は人手不足の割合が5割以上で、正社員の定着や採用に課題を抱えているといえるでしょう。企業全体としては37.2%で人手が足りていない状況で、2020年と比べると6.2%の増加です。

ただし、この2年間は新型コロナウイルスの影響から事業を縮小した企業もあり、人材削減を行う会社も増えて全体的な人手不足の割合は減少しています。

コロナ禍の影響を受けていない2019年は、50.3%もの企業が正社員の不足を訴えていました。

非正社員採用

業界別の人手不足状況(2021年4月)

業界 人手不足の割合
飲食店 50.0%
教育サービス 46.2%
商品小売 45.2%
メンテナンス・警備・検査 42.8%

非正社員の場合は、飲食店が最も多い5割以上となっており、バイトやパートなどの需要が高いことが分かります。

正社員の傾向と同じように、企業全体としては2020年と比べると4.0%増加していますが、2019年からは11.2%減少している状況です。

参考:「人手不足に対する企業の動向調査」,2021年4月,帝国データバンク(https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p210506.html

人手不足の業界で女性を積極採用するには

人手不足の業界で、人材を増やすために女性を積極採用する戦略をとる企業も増えてきました。

積極採用するときのポイントとしては、以下のような女性にとって働きやすい職場環境を整えることが重要です。

1.勤務時間が柔軟に決められる
特に子育てをしながら働くことも考えられるため、勤務時間を柔軟にしておきましょう。短時間の勤務や隔日勤務などシフトや勤務体制に柔軟性を持たせることで女性の採用につながりやすくなります。

2.リモートワークができる
通勤時間の削減や、子どもを見守りながら働けることもあり、リモートワークは女性からの人気も高いです。

3.休暇がとりやすい
生活や子育てでさまざまなイベントに対応するために、休暇が取りやすい環境は重要視されます。

4.ハラスメントを防止する
ハラスメントの起こる企業には人が定着しません。特に女性はマタニティハラスメントやセクシャルハラスメントの被害を受けやすいため、注意が必要です。

5.キャリアアップのための制度がある
研修や女性管理職のポストを推進するなど、平等にキャリアアップする制度を設けておくことで、優秀な女性社員の採用率も上がります。

女性の採用に力を入れる企業の取り組み事例

実際に女性を積極採用している企業の取り組み事例を紹介します。

例1.部品製造会社

■会社概要
金属パイプ成形加工を主とする部品製造会社で、エアコンや自動車の部品に関連した事業を展開しています。

従業員76名のうち女性は45名です。そのうちの39名は現場で製造を手掛けており、多くの女性が活躍しています。

■取り組み内容
まず「危険な仕事は男性に」という固定観念を払拭して、女性の業務範囲を拡大しました。

取り組みのきっかけは、繁忙期に資格不要の溶接作業を女性従業員に依頼したところ、問題なく業務が行えたからです。

前例ができたことで、ほかの女性従業員側も抵抗感なく業務に取り組めるようになりました。

さらに、溶接作業の資格取得にかかる費用を会社が負担することで、現場業務を行う女性従業員を応援し、技能手当の支給などからモチベーション向上にもつながっています。

また、柔軟に勤務日を調整できるパートや、時間給でフルタイム勤務もできる「準社員」制度も取り入れ、プライベートと両立しやすい勤務形態を用意しました。

人手不足をきっかけに始まった女性従業員の製造現場への採用が、大きな人手不足解消効果を生んでおり、今後も積極的に女性採用へ取り組む予定です。

例2.リサイクル業界

■会社概要
特殊金属のリサイクル業者で、東日本大震災によって人手不足となりました。

被災直後は3名の正社員と2名のパート社員で事業を再開しましたが、2018年には13名の社員が活躍するまでに事業拡大しています。

■取り組み内容
被災時に女性従業員たちの尽力で再スタートを切れたことで、女性の活躍の多様性を感じたのが取り組みのきっかけです。

事業にはフォークリフトなどが役立つため、資格取得の費用を会社が負担して女性でも挑戦しやすい環境を整えました。

環境を整えたことで女性の活躍の場が広がり、作業効率が向上して人手不足の解消にもつながっています。

また、育児など時間的な制約がある従業員に対しては、柔軟なシフト制を導入して要望に応じた働き方の提供を心がけました。

女性の活躍事例があることと働きやすい環境作りにより、被災直後よりも従業員数が増えて事業も安定的に拡大しています。

女性の積極採用はTalent Clip(タレントクリップ)が便利

女性求職者はスキルや資格を取得できる職場や、柔軟な勤務形態に対応してくれる企業を求めています。

そのため企業側も時短勤務やパート採用など、女性求職者が集まりやすい社内制度を整えることが重要です。

働きやすい環境を整えるだけでなく、外部に正しく発信する必要もあります。

採用に関する情報発信には採用サイトが有効です。しかし、自社制作にはスキルが必要で外注すると高額になることから後回しにしている企業も多いのではないでしょうか。

そこで、採用管理システムのTalent Clip(タレントクリップ)を利用すると、専門知識がなくても手軽に見やすい採用ページを作れます。

すでに活躍している女性従業員の例を紹介したり、自社の福利厚生をアピールしたりすることで、女性求職者に向けたアプローチができるでしょう。

また、個人単位で採用フローの進捗管理やデータ管理ができるため、時短勤務希望など条件面のメモや、採用進捗も把握しやすくなります。

女性の積極採用や採用業務の効率化をお考えの方はぜひご利用ください。

まとめ

人手不足はさまざまな業界で課題となっていますが、女性を積極採用して活躍の場を広げることで問題が解決するかもしれません。

事例にもあるように、専門技術や資格取得のサポートを行い、柔軟な勤務体制を整えることによって事業が安定することもあります。

社内体制が整った後は、積極的に採用活動を行い、多くの人に興味を持ってもらえるように情報発信をしましょう。

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