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5ステップでわかる採用サイトの作り方|必要なコンテンツとは

2023年2月2日

株式会社ONEが行った採用サイトに関する意識調査によると、就職・転職活動をしている求職者の約84%が企業研究をする際、企業のホームページや採用サイトの情報を重視しているという結果が出ています。

また、「採用サイトがある企業のほうがポジティブに感じる」という人が約62%いるため、採用活動を成功へ導くためには、採用サイトの存在が必要不可欠であることがいえます。

求職者に注目される採用サイトを作るには、必要とされるコンテンツをしっかりと理解することが重要です。

本記事では、採用サイトに必要なコンテンツや、採用サイトの作り方などを紹介します。

出典:「企業の「採用サイト」に関する意識調査を公開」(株式会社ONE)

採用サイトの役割

採用サイトには、主に以下のような役割があります。

自社の魅力を伝える

採用サイトには、求人媒体のようにフォーマットや文字数の制限がありません。そのため、求人広告や求人サイトでは伝えきれなかった会社の情報を自由に掲載することが可能です。

また写真や動画などを使ってビジュアル面でのアプローチもしやすいため、求職者に自社の魅力を伝えやすくなります。

ミスマッチを減らす

「思っていた仕事じゃなかった」「社風や文化が合わなかった」など、入社後のミスマッチの原因は、就活時の企業理解不足にあります。

採用サイトに実際の業務内容や職場の雰囲気を掲載することで、求職者は入社後の働く姿がイメージしやすくなり、自分に合っている企業かどうかの見極めがしやすくなるでしょう。

企業風土やビジョンに共感できる人材からのエントリーが増えることで、ミスマッチによる早期離職を防ぐ効果を高められます。

採用コストを削減する

求人広告への掲載やエージェントを利用した採用活動にかかるコストは、決して安いものではありません。しかしミスマッチによる離職が続くと、採用活動にかかった手間やコストがすべてムダになってしまいます。

採用サイトを活用すると、外部サービスを利用するよりもコストを抑えて採用活動を行うことができます。さらに採用サイトによって、ミスマッチを防ぐ効果も高められるため、採用コストの大幅な削減も期待できるでしょう。

学生は採用サイトにどんな情報を求めている?

就職みらい研究所が発表している「就職白書2021」によると、学生が知りたいと思った情報と、実際に知ることができた情報には、大きな開きがあることが分かっています。

学生が知りたいと思った割合が高い情報には、企業の経営方針・勤務地・具体的な仕事内容・社風・有給休暇の取得率・残業時間などが挙げられます。一方で、実際に知ることができた情報として、企業の経営方針・勤務地・企業理念・仕事内容・初任給などがあります。

ここで重要なのは、一部の項目では学生が知りたい情報と、知ることができた情報の差が大きいことです。特に大きな差があったのは、以下の項目です。

・採用選考の基準
・社内の人間関係
・残業実績
・具体的な仕事内容

入社後のミスマッチを防ぐには、学生が本当に知りたい情報を採用サイトに掲載することが重要です。企業側が掲載したい情報が、学生が知りたい情報であるとは限らないため、学生の立場に立って掲載情報をピックアップしましょう。

出典:「就職白書2021」(株式会社リクルートキャリア)

採用サイトに必要なコンテンツ

採用サイトに必要なコンテンツとしては、主に以下のようなものがあります。

会社の概要

採用サイトに掲載するコンテンツとして、会社の概要を載せておくのは必須です。

どのような事業を行っており、規模はどれくらいで設立何年なのか、さらに従業員数などの会社全体の規模が分かりやすい情報も掲載しましょう。

事業内容

事業内容は求職者がとくに知りたい情報であるため、企業の公式サイトよりも詳細な情報を記載する必要があります。

たとえば、事業内容だけでなく市場における自社の強みや規模を紹介することで、求職者の企業理解が深まるでしょう。

テキストでの説明が難しい商材を扱っている場合は、画像や動画をもちいて紹介するのもおすすめです。

代表者メッセージ

企業理念や採用にかける情熱を求職者に伝えるには、代表者メッセージが有効です。

会社のビジョンや採用への想いを代表者が自らの言葉で語ることで、メッセージ性が高くなり、共感した求職者の入社意欲を促進できるでしょう。

社員インタビュー

採用サイトに掲載するコンテンツとして、多くの企業が取り入れているものに「社員インタビュー」があります。

実際に働いている社員にインタビュー形式で、会社を選んだ理由や働いて感じていること、今後のビジョンなどを聞きます。

また、社員の1日の仕事の流れやタイムスケジュールなども載せておくと、入社後の働くイメージをしてもらいやすくなるでしょう。

このとき、取り上げる社員は採用したい人材に近い社員を選ぶことが大切です。

新卒であれば新卒から入社して1~2年目の社員、中途採用であれば中途採用で雇用後1~2年の社員など、親近感を持ちやすい社員を選びましょう。

社員インタビューの詳しい掲載内容についてはこちらでも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

募集要項

どの職種を募集しているのかが一目でわかるように、募集要項を掲載しておく必要があります。

雇用条件や求めている能力などを含めて、求めている人材の条件を提示しましょう。

また、福利厚生や内定後の研修制度なども掲載しておくと「社員を大切にしている企業」であることが伝わりやすくなります。

選考フロー

選考までの流れや、日程スケジュールなどの選考フローについても掲載しておきましょう。

特に新卒の就活生は数十社に応募することも少なくないため、スケジュールの提示はとても大切です。

また、内定までの期間や、入社までに研修や座談会などを開催する場合には、その旨も記載しておくことをおすすめします。

キャリアパス

求職者に興味をもってもらうためには、入社後のキャリアパスについて掲載することが大切です。

「どのような過程を経て成長していけるのか」「どのようなキャリアアップを目指せるのか」を具体的に伝えましょう。

実際の社員のキャリアパスを掲載することで、求職者は入社後の自分の姿をよりイメージしやすくなります。

よくある質問

求職者が不安や疑問を解消したうえでエントリーできるように、選考段階で求職者によく聞かれる質問の回答を掲載しましょう。

また直接質問しづらい内容についても掲載されていると、求職者が安心してエントリーできるようになります。

採用をはじめて間もない企業は、既存社員が就活時に疑問に感じていたことをヒアリングしたり、「就職白書」のアンケート結果などを参考にしたりすると良いかもしれません。

そのほか独自のコンテンツ

これまで紹介したコンテンツ以外にも、企業の特色や魅力を前面に打ち出し、求職者に伝えられるコンテンツを作ると、求職者を惹きつけることができます。例として、以下のコンテンツが挙げられます。

・動画やSNS、音声などを活用したコンテンツ
・企業の実態を伝える採用ピッチ資料
・職場の様子を伝えられる写真
・新入社員が抱えがちな悩みに答えるQ&Aコーナー
・所属社員の属性データや、入社から現在までのストーリー
・インフォグラフィック(情報を分かりやすく伝えるために可視化したもの)

上記のように、競合他社と差別化を図れるよう工夫し、興味を持ってもらえる内容を検討してみましょう。

5ステップでわかる採用サイトの作り方

採用サイトの役割を認識したうえで、採用サイトを実際に作る際の流れを見ていきましょう。

掲載すべき内容に決まりはありませんが、採用サイトで多くの企業が取り入れているコンテンツの利点を把握しておくと便利です。

基本の構成をベースとして、自社の特色をしっかりとアピールできるような採用サイトを目指してみてはいかがでしょうか。

1:採用したい人材を明確にする

採用サイトを作成する前に、どのような人材を採用したいのかを明確にしておく必要があります。

新卒もしくは中途採用のどちらなのか、どのような考えや資質を求めるのかなど、人物像を具体的にイメージしておくことが大切です。

採用したい人材が明確であれば、そのような人に見てもらいやすいサイトを構築すれば良いので、方向性の決定に役立ちます。

2:掲載するコンテンツを確定する

採用したい人材のイメージが明確になったら、掲載するコンテンツを方向性に合わせて確定させていく必要があります。

このとき、自社が載せたい情報だけでなく、求職者が知りたい情報も掲載するように配慮しなければなりません。

特に、競合他社がどのような情報を掲載しているのかを事前にリサーチすることで、差別化や自社の特色をアピールしやすくなります。

たとえば「テレワーク運用について」「年間スケジュールにおける残業時間の例」など、実際に働いてみなければわからないような情報です。

応募者の立場を意識し、自分が応募者であればどのような情報を知りたいかを考えながら、コンテンツを確定していきましょう。

3:サイトの作成方法を選定する

掲載するコンテンツが確定したら、サイトをどのような方法で作成するかを、以下の2通りから選びます。

自社で制作する

自社でサイト制作ができる体制が整っている場合は、自社で制作することでコストを抑えられます。WordPressや採用サイト作成ツールを使うと、制作に慣れていなくてもスムーズに作成できます。

自社での制作では、サイトの運用開始後も、状況に合わせて管理や更新を自ら行わなくてはなりません。管理まで手を回せる余裕があるかどうか、費用対効果を考慮した上で検討しましょう。

制作会社へ依頼する

自社での製作が難しい場合は、専門の制作会社へ依頼する方法もあります。コストはかかるものの、高い成果が見込める採用サイトを開設できます。

制作会社を選ぶ際には、採用サイトの制作実績をチェックして、想定しているサイトイメージと近いかどうか確認しましょう。

制作会社への依頼では、事前に細かく打ち合わせを行い、双方のイメージを合致させることが重要です。ターゲットやメッセージに一貫性を持たせ、企業のホームページと内容が一致するかどうかもしっかりと確認しましょう。

4:サイトマップを作成する

掲載するコンテンツが確定したら、サイトマップを作成しましょう。サイトマップとは、サイトに掲載するページをリスト化したものです。

サイトマップを作成することで、サイト全体の構成が把握しやすくなり、サイト制作がよりスムーズになるでしょう。

サイトマップの内容は、掲載するコンテンツによって異なりますが、一般的な採用サイトのサイトマップは以下のようになっています。

・TOPページ
・企業の紹介
・企業理念
・代表メッセージ
・社員紹介
・待遇や福利厚生
・選考基準
・応募ページ

求職者が必要な情報にアクセスしやすいように、サイトのページ数は少なめに、ページごとの情報量を増やすことが大切です。

5:サイトのデザインを設計する

掲載するコンテンツや内容の方向性が決定したら、サイトのデザイン設計に着手します。

誰が見てもわかりやすいように、シンプルで見やすいデザインを心掛けることが重要です。

ただし、必要な情報は掲載する必要があるため、サイト内の情報にメリハリをつけて「伝えたいことが伝わりやすくなる」デザインにしましょう。

採用活動では、欲しい人材に対していかに自社の魅力を伝えられるのかが重要になります。

以下の資料では、採用や求人に関するお役立ち情報を詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

採用サイトの効果を高める運用方法とは

採用サイトの目的は自社の情報をきめ細やかに伝え、ミスマッチを減らすことです。その効果を引き上げるには、コンテンツ制作だけでなく運用にも力を入れなければなりません。

ここでは、採用サイトの効果を高める運用方法について見ていきましょう。

企業サイトと連携させる

企業の公式サイトとは別のドメインで採用サイトを運用する場合も、企業サイトと連携させることが大切です。なぜなら、採用サイトが独立しているため、企業の公式情報が不足してしまうからです。

そこで、求職者が企業情報にアクセスできるように、採用サイトから企業サイトへ遷移できる動線を作りましょう。

とくに上場企業は決算情報やIRに関して採用サイトには掲載しないため、企業サイトとの連携が重要になります。

求人媒体/説明会と連携させる

知名度の低い企業の場合、求職者が企業名を検索して採用サイトを訪れる確率はそれほど高くないのが現状です。そのため、求人媒体と採用サイトを連携させて求職者を誘導する必要があります。

求職者の多くは求人サイトなどを利用して仕事を探すため、さまざまな求人媒体に求人情報を掲載して、自社に興味をもってくれた人を採用サイトに誘導しましょう。

また会社説明会などの採用イベントと連携する方法もあります。

ハローワークや大手求人サイトが開催する会社説明会に参加して、そこでは会社の概要だけを説明し、より詳しい情報が知りたい人に採用サイトへのアクセスを誘導することで、エントリー数を増やすことができるでしょう。

求職者への対応業務に注力する

採用サイトの効果を高めるためには、対応業務にも注力する必要があります。なぜなら、優秀な人材を離脱させないためには、問い合わせやエントリーに対して迅速で丁寧な対応が求められているからです。

効果検証を行う

採用サイトの効果を高めるためには、セッション数やユーザーの着目点、離脱点を把握し改善、検証することも重要です。Google Analyticsやヒートマップ、サーチコンソールなどの解析ツールを活用して、サイトの問題点を見つけて改善していきましょう。

とくに訪問したユーザーを、エントリーまで誘導するための導線などを見直すことで、問い合わせやエントリー数を増やすことができます。

あらゆる広告媒体でアピールする

採用サイトの認知度を高めるために、SNS広告やYouTube広告などを活用してアピールしましょう。ターゲット層となるユーザーが多く利用する媒体を選択することで、潜在層にも採用サイトを訪れてもらえる可能性が高いです。

採用サイト作成に使えるサービス・ツール

採用サイトを作成するには外注する方法もありますが、自社で使用できるサービスやツールを活用することもできます。

サービスやツールであれば自社で好みのサイトを作成できるだけでなく、運用や更新も低コストで行えるのも利点のひとつです。

ここからは、採用サイトを作成する際に役立つサービスやツールについて紹介します。

伴走型サービス

伴走型サービスとは、採用サイト作成においてサポートが受けられるサービスのことです。

採用ノウハウの提供や採用支援を受けることができるため、採用サイトを活かした採用戦略を取り入れる際の運用に適しています。

クラウド型のものもあるため、社内での管理や情報の保存ができないような場合に活用するのも手段のひとつではないでしょうか。

採用サイト専門ツール

採用サイト専門のツールを活用するのも、採用サイトを自社でつくる際に役立ちます。

特におすすめなのは「求人サイトと連携しているもの」です。

求人サイトで自社に興味をもった人を採用サイトへ誘導することができ、自社の魅力をさらに効果的にアピールできるようになります。

また、WEB媒体と紙媒体両方を運営しているところであれば、さらに応募者を採用サイトへ誘導するルートを広げることができるでしょう。

採用管理ツール

採用サイトを作る際に、採用管理ツールを導入するのもおすすめです。

一度作成した採用サイトをそのままにしておくのではなく、採用管理ツールで運用し、実際に応募者の管理を行うことができます。

採用サイトを実践的に運用するのであれば、応募者の管理や情報のデータベース化なども可能になるTalentClip(タレントクリップ)が便利です。

採用サイトを作るためのテンプレートも活用できるため、作成ノウハウを持たない方でも容易に作成することができます。

また、求人媒体として40年もの歴史を持つWorkinやIndeedと連携しているため、求人掲載と採用サイトを絡めた採用戦略が可能になるのも特徴です。

また、応募者対応や入社後のフォローまで一括管理でき、応募者の情報をタレントプールして資産化することもできます。

採用サイトの作成から運用まで、自社で効率的に行いたいとお考えであれば、ぜひTalentClipの導入をご検討ください。

まとめ

採用サイトは、ただ作っただけでは応募者が簡単に集まるものではありません。

定期的な見直しや、ターゲット層を見据えたコンテンツのアップデートなどを繰り返しながら、自社の魅力を最大限にPRする必要があります。

他社に負けない優秀な人材を確保する手段のひとつとして、採用戦略に採用サイトの活用を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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