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通年採用のメリットを活かして自社の採用効率をアップさせるには?

新卒採用を行っているものの、思うように人材が集まらず、限界を感じている企業もあるのではないでしょうか。従来、新卒採用は一括採用がほとんどでしたが、近年は通年採用を取り入れる企業も見られるようになってきました。

通年採用とは何か、通年採用によって何が変わるのか、メリットだけでなく導入する際の注意点も含め解説していきます。

通年採用とは?増加している理由について

近年増加している通年採用とは何か、なぜ増えているのか、その背景について見ていきましょう。

1年をとおして採用活動を行うこと

通年採用とは、新卒や中途を問わず、1年をとおして採用活動を実施することです。通年採用は、採用活動を行う時期を任意に決定できるのが大きな特徴です。

それまでの採用に関しては、春に一括採用をするのが一般的でした。経団連(日本経済団体連合)が、就職活動が学業を妨げないよう、就活ルールを設けていたためです。

しかし、近年の採用市場の状況では一括採用では十分でない点も見られるようになってきました。

増加している理由

通年採用を取り入れる企業が増えていますが、理由はふたつあります。

ひとつは、幅広い人材の獲得に対応するためです。時代の変化から多様な人材を獲得したい企業や、ジョブ型雇用の導入により専門性の高い人材を求めている企業などによくみられます。

特に、大企業ほどの競争力をもたない企業や人気の高くない業界では、一括採用は不利になります。同じタイミングで採用活動がはじまると、大企業や有名企業に人が集まるためです。

競争力の高い企業との衝突を避けるため、そして、一括採用では対応が難しかったインターン前倒しや海外留学者の卒業に合わせて採用するため、通年採用が取り入れられるようになりました。

もうひとつは、経団連が主導で行っている「採用に関する指針」が廃止されるためです。これまで、学業への配慮から策定されていた就活ルールを今後は策定せず、通年採用の拡大について2019年4月、経団連と大学側が合意しました。

2021年入社の学生までは就活ルールが策定されているため、2022年度以降、さらに通年採用を取り入れる企業が増えると予測されています。

通年採用は企業と学生にとってどんなメリットがある?

通年採用にはどのようなメリットがあるのでしょう。企業側のメリットと学生側のメリットに分けて紹介します。

企業側のメリット

まず、企業側のメリットを3つ取り上げます。

必要な人材を必要なタイミングで採用できる

一括採用だと、締め切りに迫られたり、大人数の採用を一括で進めなければならなかったりすることから、人材をじっくり見極められないことがあります。一方、通年採用は必要な人数を必要な時期に採用する方法です。

一括採用と異なり、タイミング良く採用活動を進められるため、自社の採用基準に照らし合わせながら余裕をもって人材を見極めることができます。

内定辞退による欠員補充ができる

一括採用の場合、求職者は他社と併願して受けることが多いです。そのため、内定を出しても辞退されてしまう可能性が高いです。内定辞退があれば、辞退者分の穴を埋めなければなりませんが、一括採用では来年の採用時期まで待つことになります。通年採用なら自社に合ったタイミングで採用活動を行えますので、内定辞退者の欠員補充にも適しています。

グローバル人材を雇用しやすい

春の一括採用には対応できないような海外留学者など、グローバルな人材の獲得を考えるなら、通年採用が適しています。時期を限定しないため、既卒者や秋に留学先から帰ってきた海外留学者にタイミング良くアピールできるためです。

学生側のメリット

次に、通年採用における学生側のメリットを見ていきましょう。

短期間での内定獲得に焦らずに済む

一括採用は企業の採用計画に準じて行われるため、定められた期間のうちに内定獲得まで進める必要がありました。しかし、通年採用であれば締め切りなどがないため、間に合わないといった不安は消えるでしょう。

内定獲得に焦らず就職活動を行うことができるため、時間にも気持ちにも余裕ができます。応募する企業をじっくり検討し、選考に臨むことができるでしょう。

無理なスケジュール調整が必要ない

採用計画が決まっている一括採用では、会社説明会や面接日程がバッティングする可能性があることから、スケジュールを確認して調整する必要があります。また、複数社に応募する場合は、短期間にスケジュールがいっぱいになることもあるでしょう。

通年採用は、一括採用のように短期間には集中していませんので、スケジュールに余裕がもてます。無理に日程調整する必要もありません。

通年採用を導入する際の注意点

通年採用は、企業側にも学生側にもメリットのある採用方法ですが、注意点もあります。ここでは、企業側の視点から通年採用にあたっての注意点を見ていきましょう。

採用したい人材を明確にする

通年採用では、人材をじっくり見極められるようになるぶん、一括採用以上に採用したい人物を明確にする必要があります。能力や資質、性格などを含め、どのような人材を採用するか、しっかり基準を設けるようにしましょう。

採用ターゲットが定まらないまま通年採用を取り入れても、通年採用のメリットである人材をじっくり選定することに活かせません。採用したい人物を明確にするには、実際に社内で活躍している人材のデータを分析するのも有効です。

いつでも応募できる企業にならない

通年採用は、いつでも人材を採用することではありません。あくまで、自社のタイミングに合わせて、必要な人材を採用する方法です。

しかし、十分に調査ができておらず競合や大手と採用のタイミングが被ったり、自社の魅力を思うように発信できなかったりすると、ずるずると採用活動を続けることになります。

会社の価値を下げないためにも、いつでも応募できる企業にならない工夫が必要です。第一志望に選んでもらうには、どのような規模の会社であっても魅力付けが重要なカギを握ることになるでしょう。

また、一括採用とは異なり、採用の時期がずれることから、社内教育の見直しも同時に必要です。新入社員が働きやすいように、研修制度の充実、メンター制度の導入など、社内環境の整備も同時に取り掛かるようにしましょう。

応募者対応や情報の管理を一元化する

通年採用では、採用担当者の選考業務が年間をとおして必要になることから、業務負担が増加することが予測されます。通年採用を成功させるには、採用業務の効率化が必要です。

用業務の効率化は、情報を一括管理できるツールを取り入れて行うと良いでしょう。採用管理ツールには、TalentClip(タレントクリップ)の導入がおすすめです。

TalentClipなら、応募者情報を一括管理できるため、応募者対応もスムーズに行えます。自社の採用HPもテンプレートで簡単に作成できるため、学生に自社の魅力を効果的にアピールすることが可能です。

自社採用HPを利用し、応募段階で自社への理解を深めてもらうことによって、ミスマッチによる内定者辞退も防ぐことができます。

通年採用導入による業務負担を軽減し、採用活動を効率化させるには、TalentClipの導入を検討してみてはいかがでしょう。まずは、以下よりご相談ください。

お問い合わせはこちら

まとめ

経団連の就活ルールの策定がなくなることなどを背景に、新卒者の一括採用の枠にとらわれず、通年採用を取り入れる企業も増えてきました。

競合との差別化など、メリットも多い通年採用ですが、その分、採用業務の負担が増えるなどのデメリットもあります。採用業務の軽減と効率化には採用管理ツールの導入がおすすめです。

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