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面接時にストレス耐性を見極める方法って?押さえたい4つのポイント

2023年3月16日

「ストレス耐性の強い人材を探している」「ストレス耐性を見極める方法はあるのだろうか」といった悩みや疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。人材確保において、ストレス耐性の有無は重要なポイントです。

そこでこの記事では、応募者のストレス耐性の見極め方やポイントを紹介します。面接で使える、応募者のストレス耐性を見極める質問例も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

ストレス耐性は企業の成長に大きく影響を与える

ストレス耐性には、耐えられるストレス量・ストレスを発散できる能力・ストレスの感じやすさ・ストレスに対処した経験値など、さまざまな要素があります。

人材採用においては、応募者のストレス耐性がどの程度なのか、見極めることが大切です。ここでは、メンタル不調による休職者・退職者についてのデータ、ストレス耐性の見極めについて解説します。

100社のうち9社がメンタル不調による休職(退職)者を出している

厚生労働省が行った「令和2年の労働安全衛生調査(実態調査)結果の概況」によると、令和元年の1年間で、メンタルヘルス不調により連続で1ヶ月以上休業・退職した労働者がいた事業所の割合は9.2%となっています。

つまり、100社のうち9社はメンタル不調を出していることがうかがえるでしょう。

ストレス耐性が低い人は、処理がうまくできず、溜め込みやすい傾向にあります。ストレスを抱えている人に対して、上司や同僚など周りの人が気づいて対処できれば問題はないものの、早急に気づくことは難しいといえます。

出典:「令和2年 労働安全衛生調査(実態調査)結果の概要」(厚生労働省)

ストレス耐性によって適正を見極められる

ストレス耐性を見極められれば、採用面接の段階でミスマッチを防ぐことが可能です。ストレスの原因には、仕事内容や職場の環境など、さまざまなことが挙げられます。

応募者のストレス耐性を把握し、その人にあった部署や業務が自社にあるのか、検討することが大切です。

社風に合うかは実際に入社してみないと分からないことも多くありますが、採用面接で多角的な質問をし、応募者の反応によって判断できる部分もあります。

【質問例】面接では6つの観点からストレス耐性を見極める

ミスマッチを防ぐためにも、採用面接では、応募者のストレス耐性を見極めることが大切です。ここでは、ストレス耐性を決定する6つの要素と、ストレス耐性を見極める質問例を紹介します。

1.感知能力

感知能力は、ストレスの原因に気づくかどうかの能力です。感知能力が高い人、つまりストレスの原因に素早く気づける敏感な人であれば、ストレスが大きくなる前に素早く対応できます。

しかし、ストレスの原因に素早く気づけても、そのストレスに対処できるかどうかは、また別の能力が必要です。

感知能力を見極めるには、以下のような質問があります。

・どのようなときにストレスを感じますか?
・友人や職場の人に、何をされたときにストレスを感じますか?

ささいなことでも敏感にストレスを察知している人であれば、感知能力は高いといえます。

2.回避能力

回避能力は、ストレスを回避する能力です。回避能力が高いと、何か嫌なことがあっても、割り切ったり、気にしないようにしたりすることができます。

仕事においては、顧客のクレームに対して「仕方がない」と割り切れるため、ストレス耐性が求められる仕事では有利な能力といえるでしょう。

回避能力を見極めるには、以下のような質問があります。

・お客様からクレームを受けたとき、どう感じますか?
・苦手な上司から説教されたとき、どう思いますか?

「仕方がない」「気にしない」など、うまく割り切っている人であれば、ストレス回避の能力が高いといえます。

3.処理能力

処理能力は、ストレスをうまく解消する能力、処理する能力のことです。処理能力の高い人は、ストレスとうまく向き合えるため、ストレス耐性が高いといえます。

処理能力を見極めるには、以下のような質問があります。

・大きな挫折があった際、どのように乗り越えてきましたか?
・人間関係のトラブルがあった際、どのように向き合ってきましたか?

大きな挫折や人間関係のトラブルはほとんどの人が経験しています。それを経て、挫折やトラブルをどのように乗り越えてきたか、対処してきたかは、処理能力を確かめる重要なポイントです。

4.転換能力

転換能力は、ストレスの根本的な意味を考え、ポジティブにとらえる能力です。たとえば上司からの説教に対し、「説教をされて嫌だな」と思うのではなく、「指導してくれるのは期待されている証拠」というようにポジティブにとらえることです。

転換能力を見極めるには、以下のような質問があります。

・過去に大きな失敗をした経験がありますか?それはどのような失敗でしたか?
・失敗をどのように捉え、乗り越えてきましたか?

過去の失敗に対してネガティヴにとらえるのではなく、ポジティブに考えて乗り越えた人であれば、転換能力は高いといえます。

5.経験値

経験値とは、これまでの人生で起きたストレスの回数や経験が、どの程度あるかということです。過去のストレスを乗り越えてきた経験値があれば、似たようなストレスや些細なストレスにも、耐性がついているでしょう。

経験値を確かめるには、以下のような質問があります。

・過去の大きなストレスには、どのようなものがありましたか?
・過去に起きた挫折やトラブルにはどのようなものがありましたか?またどのように対処してきましたか?

過去に挫折やトラブルを多く経験し、それに対処してきている人であれば、経験値は高いといえます。

.容量

容量は、「どれだけストレスを抱えられるか」「我慢できるか」の程度を指します。つまり、容量が多い人であれば、ある程度ストレスが溜まっても耐えられる人とみなせるでしょう。

容量を見極めるには、以下のような質問があります。

・今までの人生で、ストレスを感じた経験は何ですか?
・ストレスに耐えきれないときはありましたか?

人によってストレスに耐えられる心の容量は違います。その日のコンディションや環境にも左右するでしょう。そのため、ストレスの許容範囲を確かめるのは少し難易度が高いといえます。

面接で応募者のストレス耐性を見極める4つのポイント

短い面接の中で、応募者のストレス耐性を見極めるのは簡単ではありません。ここでは、採用面接で応募者のストレスを見極めるポイントを、4つ紹介します。

ストレス耐性が弱い人・強い人の特徴と違いを知る

ストレス耐性が弱い人の特徴として、「常に人の顔色をうかがう」「頑張りすぎる」「些細なことでも気にする」などがあります。

これらの特徴・性格は決して悪いことではありません。「気配りができる」「細かいことに気づく」「仕事が丁寧」と前向きにとらえることも可能です。

一方、ストレス耐性が強い人の特徴には、「物事を客観視できる」「気にしすぎない」「人に相談できる、頼れる」などがあります。これらの特徴を踏まえて、面接でストレス耐性を見極められるかが重要です。

質問は掘り下げて質問する

採用面接では、聞きたいことを深く掘り下げて質問することが大切です。失敗した経験や挫折した経験などを聞く際には、「なぜそうなったのか」「どのように対処したのか」など、深く掘り下げてみましょう。

事前に用意した質問をベースに、応募者との会話の中で臨機応変に質問を変えてみるのもおすすめです。ミスマッチを防ぐためにも、相手の本音や性格を引き出すまで、質問を重ねてみましょう。

圧迫面接にならないように注意する

応募者の本音や性格を引き出すために、繰り返し質問することや深く掘り下げて質問することは大切です。しかし、過度な緊張や恐怖心を与えては、本来の相手の性格や本音を引き出せなくなります。また企業の印象が悪くなるおそれもあるでしょう。

圧迫面接にならないように、相手にプレッシャーを与えないようなコミュニケーションや雰囲気作りをして質問することが大切です。

複合的に応募者を評価する

応募者のストレス耐性を見極めるために、ひとつの質問で相手のストレス耐性を評価するのではなく、複数の質問から総合的に評価することがポイントです。

採用面接では、緊張して受け答えがうまくできない応募者が多くいます。面接の時間も短く、その中で応募者のことをすべて理解するのは、難しいでしょう。

また、自分を良く見せようとアピールするために、本当のことを話していない可能性もあります。面接での評価は参考程度にとどめることも大切です。

まとめ

ミスマッチを防ぐためには、応募者のストレス耐性を見極めることが大切です。ストレス耐性を決定する要素には、感知能力や処理能力などさまざまなものがあります。採用面接では、応募者の特徴や本音を引き出せるよう質問してみてください。

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