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採用面接に評価シートを活用するメリットとは?シートの作り方も紹介

2023年3月6日

採用した人材が、入社後に想像とは違ったり、能力を持っていても早期離職してしまったりと、人材を計画通りに獲得することは容易ではありません。保有資格や職務経歴のみではわからない、内面の部分を判断する方法のひとつが面接ですが、効果を実感できている採用担当者ばかりではないでしょう。

採用面接の効果を向上させるためには、はっきりとした評価基準を設けることが重要です。ここでは、面接評価シートを活用するメリットや実際の作り方についてご紹介します。

採用面接で評価シートを活用する3つのメリット

採用面接の場で企業と求職者の適切なマッチングを行えていない原因のひとつとして、評価シートを作成していないことがあげられます。

「求める人物像やスキルは、現場のリーダーからヒアリングしているから問題ない」と考える採用担当者も少なくないでしょう。しかし効率を重視するのであれば、評価シートの作成がおすすめです。

評価シートを採用面接に導入すると、以下にあげる3つのメリットが得られます。

1.評価基準を面接官全員と共有できる

評価基準を明確化することで、現場が本当に求める人物像を面接官全員に共有できます。現場のリーダーが採用面接を行う企業もありますが、人事部が担当する場合もあり、毎回同じ面接官が特定の部署の選考を担当するとは限りません。

評価シートを作成しておくと、面接官が複数人いても共通の評価基準で判断できます。明確な指標にそって判断できるため、面接官個人の主観に左右されることもないでしょう。

2.応募者を一定の基準で正しく評価できる

たとえば求める人物像が「パソコンが使える人」など曖昧な基準のみでは、使用できるオフィスソフトやレベルが不明瞭です。面接官によっては、ブラインドタッチができる程度で十分と考える人もいれば、マクロを組めることを想定していると受け取る人もいます。

評価シートで基準を示すと、面接官ごとの認識のズレが生じにくくなります。どの面接官が担当しても、あらかじめ定められた基準を参考に客観的な評価をすることが可能です。

面接官ごとに認識が異なると、望むような人材を採用できないのみではなく、理想的な人材を取りこぼすことも起こり得ます。評価シートは、自社にマッチした人材獲得をするために欠かせない指標です。

3.評価の振り返りが容易になる

評価シートは面接に参加した求職者ごとに記録を残すこともできるため、今後の採用計画に役立てることもできます。選考作業のとき、求職者のどこを高く評価したのか分かれば、スムーズに候補を絞り込めるでしょう。

また、評価シートそのものを振り返ることができる点も大きなメリットです。評価シートの項目に課題点が見つかった場合は、都度修正を加えることで次回の採用活動でより精度の高い評価を行えるようになります。

採用面接における評価シートの作成手順

各部署が求める理想的な人材を採用するためには、評価シート自体も重要です。作成したものの、いざ採用面接の場で使用してみると面接官の判断に頼ってしまうような内容では、評価基準を設けた意味がありません。

効果的な採用面接を行うために、この項目では評価シートの作成手順やポイントについて解説します。

1.評価項目を書き出す

まずは採用面接で評価すべき項目を整理します。たとえば以下の項目などを、具体的に書き出していきましょう。

・学力
・コミュニケーションスキル
・行動力

評価項目の整理で重要な点は、それぞれに優先順位を設けないことです。

ここで書き出した項目はすべて利用するのではなく、必要に応じて取捨選択します。そのため多角的な面から多くの評価項目を用意し、より高い精度で選考できる仕組みを作ることが重要です。

2.求める人材像を明確にする

次は、採用計画に基づいて求める人材像を明確にします。今後の事業計画や現場の声を参考に、自社に必要な人材を明確にしましょう。

優秀な社員をモデルに作成すると、イメージが固まりやすくなります。社内で優秀とされている人物について、「何が優れているのか」「どのような実績を持つのか」をかき出していくと求める人材や自社にマッチする人材につながります。

3.評価項目を選択する

最初に書き出した評価項目の中から、今回の採用活動で求める人材像の見極めに必要なもののみを選択します。

含めるべきか迷う項目は、前述した優秀な社員の例を参考にすると良いでしょう。一般的な基準(ビジネスマナーの有無など)のみではなく、自社独自の評価項目を作成することが重要です。

選考時に迷わないよう、書き出した評価項目には優先順位をつけます。

4.評価基準を設定する

次は整理した評価項目それぞれに、具体的な評価基準を設定します。項目のみ羅列した評価シートでは、前述したように「どの程度までのレベルを求めているのか」が面接官の判断に委ねられてしまい、客観的な評価ではなくなるためです。

5段階評価を取り入れる場合は、どのレベルが基準「3」にあたるのかも明確にしておきましょう。可能な限り明確化して、面接官の主観的な評価が入り込まないような指標を作成します。

数字で段階別に評価すること自体が困難な場合は、「当てはまる」「どちらとも言えない」など面接官が回答しやすい項目での作成もおすすめです。

5.質問パターンを用意する

採用面接は、必ずしも経験者が担当するとは限りません。部署のリーダーなど面接に慣れていない社員も問題なく必要なフローをこなせるよう、質問パターンも作成しておくと安心です。

社員の誰が面接官となっても応募者を正しく評価できるよう、シチュエーション別や評価別に複数パターンを用意します。必須ではありませんが、より採用面接の評価精度を向上させるためには効果的です。

具体的な質問パターンがあると、面接官も落ち着いて面接に挑めるというメリットがあります。

採用基準の決め方については、以下の記事でも詳述しています。こちらもあわせてチェックしてみてください。

評価シートの導入を検討しているならTalentClipを活用しよう

評価シートの導入を検討している方は、TalentClip(タレントクリップ)の活用がおすすめです。

TalentClipとは採用活動の管理から求職者情報のデータベース化まで、多彩な機能でサポート可能なオールインワン型採用管理システムです。

たとえば、以下の作業に活用いただけます。

・母集団の形成
・採用ページの作成、更新
・選考フローの管理
・求職者、採用内定者とのやり取り履歴の管理
・気になる求職者情報のデータベース化

TalentClipが提供するサービスのひとつ、タレントプール機能では、自社への応募歴の有無に関わらず優秀な人材の情報をプールしておくことが可能です。採用人数やスケジュールの都合などで一度は断った人材を後日改めて選考に招待したり、自社にマッチした人材を効率良く見つけたりと、さまざまなシーンで活用できます。

やり取りも確認できるため、前回の採用活動や好印象な人材を分析して新たな評価シートに反映させれば、更に精度の高い採用活動となるでしょう。

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まとめ

採用面接において自社に最適な人材を完璧に見極めることは、長年人事担当者を務めてきた方であっても困難です。意識していなくても面接官の主観的な評価が加わる可能性があるため、個人の感情に左右されない評価基準を設けなくてはなりません。

評価シートの作成は、採用面接を公平かつ客観的な視点で行うためのツールです。こちらでご紹介した手順を参考に、求める人材に沿った評価シートの作成から始めてはいかがでしょうか。

評価シートの作成や採用活動自体の見直しを行いたい方は、多くの機能でサポートできるTalentClipもぜひご活用ください。

 

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