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採用ブランディングとは?成功させるために必要なポイントを解説

2021年10月19日

「求人を出しても応募が集まらない」「応募が集まらないのは就活・採用市場における自社の認知度が低いからでは」と悩む採用担当者も多いのではないでしょうか。

自社の認知度を高め、採用活動の効率を上げるには、採用ブランディングを考えるのも方法のひとつです。この記事では、採用ブランディングとは何か、メリットとやり方も合わせて紹介します。

採用活動にかかせない「採用ブランディング」とは?

ブランディングとは、ブランドを確立することをいいます。一般的には、自社の顧客をターゲットにして企業自体のイメージを構築し、魅力を高める施策です。

今回紹介するのは、その中でも採用活動における採用ブランディングです。では、採用ブランディングとは何か、概要を押さえておきましょう。

採用ブランディングとは

採用ブランディングは、顧客ではなく、採用したい人材をターゲットに自社のブランドイメージを確立し、アピールすることをいいます。

具体的には、自社に魅力を感じてもらえるように、戦略的な情報発信を行って、採用市場における自社のイメージを構築することです。自社で働きたいと感じる求職者を増やすことで、企業としての価値や「ブランド力」をアップさせることができます。

採用ブランディングの重要性

採用市場は、職を求める求職者よりも求人数の方が多く、人材を確保したい企業にとっては競争の場になっています。

数ある求人の中から、自社を見つけてもらい、さらに選んでもらうには、求職者に対する自社の魅力付けは欠かせません。求職者が多くの企業から選べる環境にあるからこそ、採用ブランディングは、より重要性を増してきているといえます。

採用ブランディングを行うメリット

採用ブランディングについての理解を深めるために、採用ブランディングを行うことで具体的に採用の何が変わるのか、そのメリットについて見ていきましょう。

応募者数を集められる

採用ブランディングによって自社イメージを確立することのメリットは、応募者数を集められることです。自社で働くことへの魅力や企業の価値が向上すれば、企業が多くの人に認知され、求人に応募する人が増えます。

応募者数が集まることによって、母集団の数が増えるという大きなメリットも得られます。

自社に対して興味や関心を持つ母集団を形成することは、採用活動の土台となります。また、求める人材の確保もしやすくなるでしょう。

自社にマッチした人材を採用できる

採用ブランディングは、自社の情報を正確に伝えるためにも重要です。採用ブランディングによって求職者に自社をよく知ってもらうことで、ミスマッチを防ぐことができます。当初のイメージとのギャップによって起こる離職や内定辞退をなくし、より自社にマッチした人材を採用できる点でも有効です。

ミスマッチが減れば、マッチングがうまくいかない度に採用活動をする必要はなくなり、採用コストの削減になります。

採用ブランディングの流れを5つのステップで紹介

企業を認知してもらうために、広告を出したり、SNSを活用したりなど、ただ闇雲に行動しても効果を発揮できません。採用ブランディングは狙いを定めて、計画的に実行するのが近道です。

ここでは、採用ブランディングのやり方を4つのステップに分けて紹介します。

1.自社の求める人物像を明確にする

マーケティング同様、採用ブランディングではターゲットを絞り込むことが重要です。ターゲットを定めることによって、より採用したい人材に合ったブランディングが可能になります。

ターゲットを明らかにするために取り組むべきは、自社の求める人物像など採用ニーズを明らかにすることです。採用において必要な人数や現場で求められているスキル、社風に合う人格などを洗い出し、求める人物像を多方面から検討します。

ファーストステップの人物像の明確化は、採用段階で人材を選定するにも役立ち、入社後のミスマッチを防ぐことも可能です。

2.採用における競合他社を分析する

競合他社の分析を行い、自社との比較も行いましょう。ここでいう競合他社とは、必ずしもビジネスにおける競合相手とは限りません。あくまでも、採用における競合相手です。

自社への応募を検討している人材が選ぶような企業を複数ピックアップして、どのような企業なのか多角的に分析します。分析ポイントの例としては、以下の項目があげられます。

・求人サイトのメッセージ
・求める人物像
・開示している採用条件
・企業の規模やカテゴリー

複数の企業を調べ、リスト化しておきましょう。ピックアップする競合他社は、狙っているターゲットが重複しそうな企業であることが目安です。

競合他社の採用方法を参考に、自社はどのようなポジションをとるべきか検討します。

3.自社のもつ強みや魅力を再認識する

採用ターゲットを定めたら、自社のもつ強みや魅力を棚卸しします。自社の魅力や強みの洗い出しは、戦略を立てるための重要な要素になります。

魅力や強みを言語化したら、ブランドイメージを社内で共有して、ターゲットに対しても訴求できるようにイメージを設計していきます。

ブランドイメージの設計では、ターゲットに応募してもらいたいために、事実を変えてしまわないよう気を付けましょう。より良いイメージを設計するというよりは、社員の共有する正確なイメージを発信できるようにすることが重要です。

4.求職者がもっている自社のイメージを把握する

採用ブランディングを効果的に進めるには、自社が発信したい魅力ばかりに注目するのではなく、求職者が自社にもつイメージを正しく知ることも重要です。

アンケートや聞き込みなどさまざまな調査を行い、多方面から情報を取得して自社イメージを把握すると良いでしょう。

より多くの求職者のイメージを把握することによって、自社が発信したい魅力と、求職者のもつイメージとにズレがないか、状況を正確に把握できるようになります。

5.求職者の自社に対するイメージと実際のズレを修正する

求職者のもつ自社イメージを調査した結果、実態とズレがあるようであれば、イメージを修正する必要があります。求職者のイメージと実際の内情にギャップが生じる原因の多くは、情報発信が正確にできていないことです。

たとえば、以前は残業が多かったものの、労働環境の改善によって残業がほとんどなくなったというケースもあるかと思います。しかし、情報がうまく発信できていないと、いくら実際の状況は改善できていても、求職者のイメージは以前のままです。

人は、ネガティブな情報ほど記憶に残りやすいものです。良くないイメージはいつまでも残ってしまい、なかなか払拭できない部分もあります。正しい情報を発信しつづけるとともに、継続して実際の自社イメージをブランドとして定着させていくことが重要です。

採用ブランディングの具体的な手法

採用ブランディングは、採用活動のさまざまなシーンで実行できます。複数の方法を組み合わせることで求職者へ強く印象付けることができ、高いブランディング効果を得られるでしょう。

採用ブランディングの主な手法は、以下のとおりです。

就活サイト、転職サイトの求人広告

就活サイトや転職サイトに掲載する求人広告は、採用ブランディングを行うための代表的な手法です。従来は会社名だけを印象付ける手法が多く取り入れられていましたが、最近では入社後の雰囲気が分かるように社員紹介を取り入れるケースも多いです。

SNSなどと比べると更新頻度が重視されることもないため、長期的な掲載を視野に入れてじっくりと作り込むこともできます。

また、就活サイトや転職サイトの求人は、キーワードや職種で絞れるようになっています。自社のターゲットとなる人材との接触がはかりやすく、ブランディングの効果が得られやすいこともメリットのひとつです。

自社の採用サイトやオウンドメディア

外部の求人広告だけではなく、自社独自の採用サイトやオウンドメディアもブランディングに役立てることができます。採用情報に加えて、求人広告では掲載が難しいコンテンツも盛り込めるのがメリットです。

たとえば、社員インタビューを写真や動画付きで紹介したり、独自の福利厚生など社内文化を発信したりするといったコンテンツがあります。ポイントとなるのは、他社との差別化に力を入れたサイト作りです。コーポレートカラーをサイトのメインカラーに取り入れるなど、デザイン面も注力すると、より効果的です。

SNS

時代に合った情報発信を行うためには、SNSの活用がおすすめです。なかでもTwitter上での広報活動は企業規模問わず多くの業種で積極的に取り組まれており、一度話題になれば、応募者の増加だけではなく、売上にもプラスの影響を与えてくれることがあります。

SNSの運用を外部委託する方法もありますが、自社の魅力をリアルタイムで正確に発信するためには、社員自らが運用することがおすすめです。

セミナーや企業説明会などイベント

定期的に開催するセミナーや企業説明会などのイベントは、実際に体感してもらうことで会社の印象を強く与えることができます。動画などの演出にこだわって、他社とは違う個性的な企業説明会で、求職者に覚えてもらいましょう。

とはいえ、無理に奇抜な内容にする必要はありません。活躍している社員を自社の顔としてイベントに毎回登壇してもらうなど、ひと目で「あの会社だ」と分かる手法でアピールすることがポイントです。スター選手のように毎回おなじみの社員が活躍している姿を見て、応募者が増えることもあります。

採用ブランディングを実施する際に注意が必要な3つのこと

採用ブランディングで自社の採用力を高めるためには、施策の効果を最大限に引き出せるような取り組み方が求められます。他社の手法を単純に真似しただけでは形骸化しやすく、期待したとおりのブランディングに至りません。

効果的な採用ブランディングを実施するために、以下にあげる3つのポイントが重要です。

実施は早めにする

採用ブランディングを行うと決定したら、できる限り早めに取り組みましょう。さまざまな手法や媒体がありますが、いずれも効果が出るまでに時間がかかるため、取り組みが遅れれば遅れるほど優秀な人材にアプローチする機会を失います。

採用に限らず、一般的な商品・サービスのブランディングを見ても分かるように、ブランドイメージの浸透や認知拡大は長い年月が必要です。あくまで目安ですが、効果を実感するまでに2~3年程度は要すると考えて良いでしょう。

さまざまな手法を試して自社に合った方法を模索し、時間をかけてブラッシュアップを繰り返していきます。そのため採用計画を立てるときは、短期的なブランディング効果を期待した内容を盛り込みすぎないことも重要です。少しでも早く効果を得られるよう、採用ブランディングの始動を早めつつ、長期的な視点で進めましょう。

社内の環境を整える

採用ブランディングは、人事担当者だけが取り組めば良いものではありません。せっかく好印象を得られる企業ブランドを確立させても、入社後の雰囲気が求職者のイメージと大きく異なっていれば早期離職につながります。

もともと採用ブランディングを行う理由のひとつは、ミスマッチによる早期離職や内定辞退を減らすメリットにあります。ブランディングの効果を活かすために、アピールした自社の魅力や雰囲気と、実際の現場とのギャップを生じさせないことが重要です。そのためには、全社をあげて企業のブランド構築に取り組むことが求められます。

社内の価値観や労働環境などを見直し、必要に応じて従業員への情報共有も行いましょう。社内で企業文化への認識や行動にズレが生じないよう、ときには社員研修を実施するなどの対策も必要です。

継続的に続ける

前述のとおり、採用ブランディングの効果が出るまでには、一般的に2~3年程度の期間を要します。取り組みを始めた年に明確な効果が現れなかったとしても諦めず、長期的な視点で施策を継続することが大切です。

たとえばSNSを活用したブランディングの場合、始動直後にアカウントの存在を認知されるとは限りません。自社を認知してもらい、ブランディング効果で魅力を感じてもらえるまで、継続的に投稿する必要があります。施策を続けられるよう、運用しやすく操作が手軽なツールの導入も検討しましょう。

また、発信する内容は最新の状況が望ましいため、短いスパンで長期に渡って新しい情報を提供でするための、発信力や仕組み作りも必要です。

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採用ホームページなら、求人情報だけでは発信しきれない自社の魅力や強みをアピールできるほか、求職者に伝えたい情報をわかりやすく整理することも可能です。

TalentClipなら、採用ホームページ以外にも、求人情報も簡単に作成できます。求人情報も、採用ホームページも、まとめて管理できるため、効率良く採用活動を実施できるのではないでしょうか。

さらに、作成した求人情報については、求人サイトのWorkin(ワーキン)にも掲載できます。求人サイトを活用することで、より多くの求職者に自社の情報を発信することが可能です。

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まとめ

採用ブランディングは、採用市場における自社イメージを構築して、企業の価値を高めていくことです。応募者数や人材とのマッチングに悩んでいるなら、採用ブランディングを取り入れるのも効果的でしょう。

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