採用力をクリエイトするメディア

採用担当者はなぜ激務なの?理由と生産性を上げる対策を紹介

2023年3月8日

企業の人事部(課)の中でも、特に採用担当者は激務になりやすく、繁忙期は常になんらかの業務に追われている状態です。

しかし、どれほど激務であっても、応募者がいて期日がある以上は、業務を滞らせるわけにはいきません。

本記事では、採用担当者が激務になる理由と、改善策について紹介します。

採用担当者が激務になる時期

まずは、採用担当者が激務になりやすい時期を、新卒と中途の採用別に見てみましょう。

年始~5月ごろ(新卒採用業務で激務になりがちな時期)

新卒採用の繁忙期は、3月から5月にかけてが一般的です。そのため、新卒採用業務で激務になりがちな時期は年始から5月ごろになります。

新卒の採用の広報活動は、繁忙期となる3月から解禁されます。解禁と同時に企業説明会や就活フェアを実施する場合は、遅くても2ヶ月くらい前から準備が必要です。

広報活動が解禁になると、イベントと並行して学生からのエントリーがあり、面接や適性テスト、内定まで行われます。

本来であれば、選考活動が解禁されるのは6月からです。しかし、ほとんどの企業では、先行活動解禁間近の4~5月に先行活動を行っており、6月までに内定が出ています。

また、これまでは、年に1回、2月にインターンシップを開催するのが主流でした。しかし、近年は多くの企業で1~2年生を対象にしたインターンシップを、年に数回実施しています。

開催が多い企業では夏の長期休暇中である8月や、「秋インターン」と称して10月に開催するなど、年に3回以上行っています。

採用担当者は、並行して内定者のフォローや受け入れ準備も行わなければいけないため、一年をとおして激務になりやすいのです。

3月~4月ごろ(中途採用業務で激務になりがちな時期)

一方、中途採用では、3月から4月と9月から10月にかけて激務になる傾向があります。

なぜなら、年度末(3月)を終えてから新たな職場で働こうと1~2月ぐらいから活発に動き出したり、夏季賞与支給後かつ夏季休暇と有給消化を終えてから、心機一転頑張ろうと考える応募者が多いからです。

また、4月や10月といった区切りの良い時期から働きたい応募者と、採用したい企業の意向が一致するのも理由の一つです。

一方で、同様の理由で欠員が生じた企業は、人材の補充が必要になる場合があることも考えておかねばなりません。

採用活動のスケジュールを組むときは、繁忙期と閑散期を把握して、月ではなく年単位で大まかな見通しを立てることが大切です。

採用担当者が激務になりがちな原因

続いて、なぜ採用担当者が激務になりやすいのか、主な原因を3つ見てみましょう。

採用手段が多い

近年の採用手段は多岐にわたります。新卒採用の場合は、会社説明会や就活フェア、大学での広報活動などです。中途採用であれば、ハローワークや転職エージェントなどがあります。ほかにも、SNSの活用や、リファラル採用のように社内で取り組む方法があります。

上述のようなそれぞれの採用活動は、企画から始まり、必要なコンテンツの作成・関係者との打ち合せや、応募者を管理するなど、一連の業務が発生します。

採用手段が多くなるほど、業務も煩雑になり、間違いが起こりやすくなります。通常の業務に加え、自分のミスのフォローも発生するため、採用担当者は激務になりやすいのです。

スケジュール管理が困難

採用のスケジュールは大枠で決まっていても、細かなところは応募者の都合を優先にして調整を行います。企業の都合を優先してしまうと、都合が合わない応募者は、別の企業に気持ちを切り替えてしまい、他社に行ってしまうことがあります。

結果、採用担当者は遅い時間までの対応も必要となり、イレギュラーな日程を組むことも多くなります。

また、面接を行う場合は、面接官となる社員のスケジュールと合わせる作業も必要になります。応募者との都合と一致しないと、再び調整しなければなりません。メールのやり取りだけでは見過ごされることもあるため、電話対応や、場合によっては直接応募者が居る場所に出向くケースもあります。

以上のことからも、採用担当者が激務になる理由がわかります。

人材不足

採用担当者が複数いる会社であれば、役割分担ができるため、各自の負担は軽減できます。

しかし、中小企業やベンチャー企業のように、限られた社員数で運営しているところは、ひとりの社員が複数の業務を抱えているのが一般的です。なかには、人事全般だけでなく、総務や経理など事務全般を兼ねている場合もあります。

当然、ひとりあたりの負担は大きくなり、一年をとおして激務になることが予想されます。とはいえ、中小企業やベンチャー企業では、人件費が限られているため、簡単には人員を増やせません。

採用担当者の激務を改善する4つの解決法

では、上記で述べたような採用担当者の激務を解消するには、どのような解決法があるのか、以下で詳しく見ていきましょう。

採用代行に依頼する

採用代行サービスでは、採用にかかわる企画や母集団形成、選考、内定といった業務を代行してくれます。大半の業務を代行してもらえば、採用担当者の負担は大きく減らせるでしょう。採用担当者は空いた時間で、自分にしかできない重要な業務に専念できます。

採用代行に依頼すると費用はかかりますが、実績がある分採用に関するノウハウをもっています。そのため、企業は費用をかけた分内定率が高まるなど、質の良い採用ができれば、費用対効果を見込めます。

とはいえ、採用代行サービスに任せっきりにしてしまうと、採用業務が不透明になります。すると、認識のずれが生じるケースや、自社にノウハウが蓄積されないといったデメリットが生じます。

デメリットを回避するためには、採用代行業者としっかりと意思の疎通ができるように、連携をうまく行うことが大事です。

人材紹介会社を活用する

人材紹介会社では、あらかじめ要望する人物像を伝えておくと、該当する登録者を紹介してくれます。成功報酬型なので、採用が決まるまでは費用が発生しません。

特に中途採用において母集団形成が十分でないときは、手間やコストをかけずに、人材を確保しやすくなるでしょう。

しかし、あくまでも、人材紹介会社の登録者の中から紹介するため、必ずしも企業の要望と一致する人材が見つかるとは限りません。また、採用に至った場合は報酬が発生するため、大人数を必要とする場合は、思いの外コストがかかることも考えられます。

人材紹介会社を活用することで、企業側に採用に関するノウハウが蓄積されない点は、採用代行サービスと同様です。

採用業務の見直し

採用業務に無駄が隠れていることで、担当者が激務になっている場合もあります。たとえば、採用手段を多くしても、応募者が少なければ非効率です。応募者の量や質を検証した上で、効果が高く、かつ十分に対応できる採用手段に絞ったほうが良いでしょう。

ほかにも、面接の評価基準を数値やチェックなど客観的な指標で標準化すれば、合否を判定するまでの時間を短縮できます。

応募者の対応は、ツールを活用することで自動化できるケースもあります。また、ひとりの担当者だけに任せるのではなく、ほかの社員も対応できるようにしておくと良いでしょう。

採用管理システムの導入

採用専門のシステムを導入することも、担当者の激務を改善させる対策のひとつになります。

採用管理システム(ATS)なら、採用業務を効率化する機能が備わっています。TalentClip(タレントクリップ)も、採用業務の効率化が図れるシステムです。

TalentClipでは、専門的な知識がなくても、簡単に見映えの良い採用サイトを作成できます。さらに、作成した採用サイトや求人票は、WorkinやIndeed、Googleしごと検索といった求人サイトの連携が簡単です。

また、応募者管理についても、TalentClip内に情報を蓄積できます。連携している求人サイトだけでなく、他サイトからの取り込みも難しくありません。進捗状況は画面上で共有できるので、採用担当者が不在でも、ほかの社員が対応できます。

まとめ

近年は、人材確保のために一年をとおして採用活動が行われる傾向があるため、対策を行わない限りは、担当者の激務も長引いてしまいます。

本文で紹介したように、採用代行や人材紹介サービスを活用する方法もありますが、採用に関するノウハウが蓄積されにくいデメリットがあります。

一方で、採用管理システムを導入する場合は、業務を効率化しながら採用担当者の負担を減らし、加えて自社でノウハウを蓄積できるといった大きなメリットが期待できるでしょう。

 

この記事をシェア:
採用お悩み解決